御堂筋税理士法人創業者ブログ

少し前にブログで書かしていただいた

経営計画の本の執筆ですが、

かなりエンジンが掛かってきました。

 

以前に自費出版した本の原稿を活用して

効率的に執筆できることを

発見したこともあって

100問中の72問まで書けました。

 

経営計画の作り方は終わり

これから、実行管理のしかたと

人材の育成について書いていきます。

 

こうして100の設問を自分で設定して

読者を想定しながら説明していくと

ほんとうに勉強になります。

 

今まであやふやで

説明しにくかったことが

クリアーになったり、

 

また、各設問に対し

2ページに納める必要上、

できるだけ文章を

切り詰めなければならないので

何回も文章を

トリミングしていくのも

すごく勉強になります。

 

さて、もうええわと

おっしゃるかもしれませんが

少しおすそわけ。

 

Q48.

人事制度について

検討しておくべきこと

弊社は営業会社で

社員は20名強です。

最近給与など人事制度の整備が

必要だと感じています。

どのようにすればよいでしょうか。

 


人事の方針を体系化した

人事制度を築きあげることは、

力のいる仕事ですが、

とても重要な課題です。

 

人事制度は、

基本的な処遇の制度、

評価のしくみ、

給与などの制度などを

まとめたものです。

 

中期計画では

そのおおまかな方向性を

描いてください。

 

実際の制度の構築には

1〜2年くらいの時間と

それなりのエネルギーと費用

(もしコンサルタントに

入ってもらうとすれば)

が必要となります。

 

私が考える

人事制度の全体像は次の通りです。

【図48-1;人事制度の全体像】

 

①身分処遇のフレーム

 ・社員の区分

 ・等級と役職

 

②給与制度
 ・給与制度のフレーム
 ・基本給のしくみ
 ・諸手当の内容

 

③評価制度
 ・期待する社員像
  (コンピテンシー表)
 ・評価のしくみ
 

④退職金制度
 ・制度の概要
 ・原資の手当て
 

⑤福利厚生
 ・水準チェックと概要
 ・規定整備
 

⑥役員処遇制度
 ・役員の処遇
 ・役員退職金

 

⑦人材育成制度
 ・人材育成のフレーム
 ・OJTのしくみ

 

⑧人材採用制度
 ・採用システム
 ・選考ツール 

 

⑨人事諸規定
 ・就業規則・給与規定等
 ・人事理念
 ・人事評価マニュアル

 

 取組みにあたって

まず考えることは、

図のまん中にある

➀の身分処遇のフレームです。

 

これは社員の種類

(総合職とか技能職とか)

と等級

(何等級とか部長・課長・一般とか)

の設計で

制度の骨格となります。

 

基準となる優秀な社員

(A標準者といいます)が

標準的に昇格・昇進

していった場合の昇格年齢、

その地位に滞留する年数

などを考えます。

 

それができたら、

ややA標準者より劣る

B、Cの評価の人についても、

同じ内容について決めます。

 

人のコントロールは、

究極、お金と地位とによりますし、

人は適当なタイミングで

昇格・昇進をすることが

モチベーションの維持に

つながりますので、

この設計は、

企業にとって真の経営資源である、

人の管理にとって根源的に重要です。

 

次に、➁の給与制度を作ります。

世間の給与の水準を意識しながら、

基本給と諸手当、

昇給のカーブ、

昇給額のピッチとテーブルを

設計します。

 

さらにその次に、

➂の評価制度を作ります。

評価の要素(業績・能力・態度)と

評価の用語(S~Dとか)、

評価による昇給額を設計します。

 

ここでは評価用紙を作ることが

その成果物になります。

もちろん評価のための基準

(コンピテンシー表)も作ります。

これはとても力のいるワークです。

 

併せて退職金制度のある会社では

➃の退職金の設計をします。

 

ここまでできたら、

➈の人事諸規定をまとめます。

なにしろ規定は、

紙に書いておかなければ

なりませんからね。

 

そのほかは

➄の福利厚生制度の規定化、

➅役員の報酬や退職金の規定を

つくります。

これらは税務署対策としても必要です。

 

➆の人材育成制度、

➇の人材採用制度の組立ては

Q46、Q47で説明しました。

 

中期計画では、

これらについての基本的な考え方や

取組みの方向性を言葉にします。

 

しかしこうした事柄は専門的な領域です。

コンサルタントなどの

意見をもらってまとめるのがよいでしょう。

 

ポイント

・人事制度は、

 真の経営資源である

 人の真の管理手段、

 お金と地位を与えるものであるから

 根源的に重要である。

 

・人事制度は、

 身分処遇のフレームづくり、

 給与制度の設計、

 評価制度の設計と

 それらを規定として

 文書化して作っていく。

 

これを書きながら

頭に浮かんだのですが

私たちの役目は

経営の事項については

広く知識と意見をもち

必要に応じて経営者に説明し

自分ができることはしてあげ、

できないことは

信頼すべき専門家を

ご紹介することだなと

思い至りました。

 

弊社のスタッフたちにも

時間を掛けて

これらの知見を

身につけてほしいと思います。

 

専門知識を身につける!p>

それが他に能のない

私流のお役立ちだからです。

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

㈱組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。


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