御堂筋税理士法人創業者ブログ

問題解決はだれもが望んでいる。

テーマは、世界が、私が

よりもっと安全になることだ。

 

ビジネス的にいえば

役に立つこと/コストや害

の比率が無限大になることで

これを究極の理想解というらしい。

 

さて、本書は、

旧ソ連で体系化された

膨大な特許情報から

問題解決のための発想法について

おそろしいほどの網羅性で

体系化されたTRIZという手法を、

さまざまな科学やビジネスの

分析技法にからませて

技術革新の体系をまとめたものだ。

 

もちろん、タイトルからして

主にエンジニアや開発担当者の

ためのものだろうが、

われわれビジネスマンにとっても

すごく参考になる一冊である。

 

さて問題解決のプロセスとは

問題定義→ツール選択→

解決策生成→解決策評価

だとのことで、

 

これに無手勝流に挑んでも

まったくのドン・キホーテ状態と

なるのは必定であろう。

 

そこで、この通りにやったら

かなり効率的、効果的でっせと

いう参考書があれば、

多少、高いお金を支払っても

ほしくなるのではないか?

 

キラ星のごとくに

考え方や概念、分類表や手順を

紹介してくれているこの本だが、

 

私は特に、

9画面法とSカーブ分析が

たいへんに役に立った。

 

9画面法とは

3×3の図表(マトリクス)で

横に、左から、

過去→現在→未来

縦に、上から、

上位システム、システム、下位システム

とならべる図表である。

 

人間は、現在の、自分の居場所だけに

とらわれて考えたり、決定をしがちだ。

 

この図表のすごいところは

未来の視点から、

そして上位システムの視点から

問題を考えるようにさせるところにある。

 

考えてみれば、人生や経営は、

ゴールから考えるのが当然である。

 

それを著者は、

『トロフィーから出発して逆にたどる思考法』

として紹介してくれる。

(下の写真を参考に)

 

(これほど一発でなるほどと思わせる

 図解もめずらしい!)

 

この絵には解説も要らないだろう。

これほど説得力のあるたとえ話には

なかなか出会えない。

 

私が最近、ゴール、未来から

今、今後、何に取り組めば成功するか

という思考方法をお勧めするゆえんである。

 

もう一つは、Sカーブ分析である。

これは、製品ライフサイクル分析で

おなじみのものである。

 

考えてみると、およそ人生や製品寿命、

会社の寿命など、その手のものは

このSカーブに沿っていく運命ではないか。

してみるとこれは根源的な原則である。

 

自分が今どこに位置しているのかを知り

何が課題なのかを特定する上で

たいへんな力を発揮するモデルだ。

 

そしてSカーブが尽きたとき

何をしなければならないか?

そう、革新=パラダイムシフトである。

 

…こんな調子で、

今までわかっているつもりであった

さまざまなコンセプトやツールが

本質をわかりやすく提示して

読者の目の前に供される。

脳みそがいやがうえにも

インスパイアされて、

ムチャクチャ得した気分である。

 

居ても立ってもいられなくなって

さっそくに本の要約を作ったが、

スラスラとまとめることができた。

 

これはつまり、

この本がいかに上手に

編集されているかを示すものだと

私は感じた。

 

本書は、絶版で

アマゾン中古本で買った。

本文450ページほど

主に理科系の話ではあるが

読んでみると、実に興味深く、

また読みやすかった。

 

というわけで、

広く、強く、興味のある方々に

推薦申し上げる次第である。

 

特に

ものづくり企業の、

経営者、エンジニア、開発者、

工場長などには必須。

コンサルタント、ビジネスマンにも

大いにお勧めの本である。

 

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。


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