御堂筋税理士法人創業者ブログ

よく日経新聞を見ていると

大企業の経営者で

塩野七生さんのローマ史を

挙げられる人が多い。

実は私の親友もそうで

以前はよくその話を聞かされた。

塩野さんの本は40巻にも及ぶ。

とてもそんなパワーはない。

どこかの本の中で

ギボンのローマ帝国衰亡史は

おもしろいと書いてあったので

さっそく調べてみた。

なんと、これも文庫で10巻

うんざりするボリュームである。

もう少し手の届くものは・・・

あった、あった、要約版

図説 ローマ帝国衰亡史/エドワード ギボン
¥7,344
Amazon.co.jp

ことしのお盆の

読書はこれでいこう

というわけで

だいぶ時間はかかったが

なんとか読み終えた。

そこで元々の動機に対する

私なりの答えだが

そもそも政治や軍記ものは

まずおもしろいね。

生き生きとした作家に

かかるとさらにそうである。

特に話が政治だと

経営者は自分のことに

あてはめるのだろうな。

ギボンによれば

ローマの衰退と滅亡の

主な原因は

①時と自然がもたらす

  おのずからの損傷

②蛮族とキリスト教徒の

  敵意あふれた攻撃

③資源の試用と乱用

④ローマ人相互の内輪もめ

だという。

しかし、衰亡よりも

1000年も存続したことに

驚嘆すべきであるという。

そのとおりだ。

この本では、

ローマの誕生と興隆は

書かれていない。

だから話も

最高記を創り出した

カエサルの甥、

アウグストゥスの時代から始まる。

いろんな皇帝や将軍がでてきて

あたまがいたくなるが

おもしろいのは

リーダーシップによって

ほとんどが決まっているということだ。

最悪の状況の中でも

有期を鼓舞するリーダーによって

突然に人々の士気もあがり

絶望的な状況の中からも

活路を切り開いているということだ。

さらに、成功者も

成功の時代が続くと

堕落したり、独裁者となったり、

疑い深くなったり、

周りが質実剛健さがなくなったり

してなさけない最後をむかえることが

多いということだ。

これは心しなければならない。

組織はどういうわけか

長い平和や繁栄が続くと

やがてそれ自体が

衰退の原因を内包しているということだ。

ここからいえることはなにか?

①組織は優れたリーダーが

  率いなければ成功しない。

②リーダーは成功しても

  質素、尚武の気風を忘れてはならない。

③長い平和は人々をボケさせるから

  リーダーはときどき

  組織に変革をもたらす必要がある。

ということだろうか。

しかし、このローマ衰亡史

読んで気がついたのだが

先ほども書いたように

ローマの隆盛の歴史が

書いていないのだ。

これは気になる。

結局、塩野先生の

ローマ史のうち、

カエサル、オクタビアヌス(アウグストゥス)

のところまでの本を

買う羽目になってしまった。

たぶんそれだけで

20冊近くあるのではないか?

たぶん、数年は

本棚のこやしになるのかな。

会計事務所の可能性を追求する

御堂筋税理士法人&組織デザイン研究所

大阪 税理士 小笠原 でした。


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