御堂筋税理士法人創業者ブログ

5月に東京商工会議所で、経理部長セミナーをさせていただく。
秋にもさせていただくことになっている。
なんでもこの手のセミナーでは好評とかで2回のリクエストなのである。
ありがたいことだ。

さてそのために内容を見直していたら、
だいぶよくなって、ほぼ中小企業の経理責任者が
考えるべきこと、なすべきことは網羅されているように思うが、
それでもファイナンスやアカウンティングのところが足りないように思った。

そこで、アマゾンでなにかよい本はないかと調べて
何冊かのテキストを買って読んでみた。

どうやら最高のテキストは、MBAでシェア№1の
『コーポレート・ファイナンス』(R・ブリーリー他)ということで
これははずせないので買った。
それ以外では、グロービスの『MBAファイナンス』も買ってみた。

グロービスの方は、さっそく読んでみて思ったのだが
私どもにはなかなか分かりやすいものだった。

ファイナンスでは、事業の収益性を
投下資本の価値増殖活動ととらえる。
これはアメリカで必要にせまられて
発展してきた理論である。

アメリカでは、会社は株主の価値を高めることが最大の目的で
会社を社員のものと考えることが多い日本人から見れば、
多少違和感がある。
しかし、アメリカの会社の方が、収益性が高いのも事実で
やはりこうした見方やスタンスは必要なのかなとも思う。

そして、収益性は
投下したお金とそこから生まれるキャッシュフローを比べて
評価するのである。

まあMBAだから大企業のビジネスマンの思考ツールである。
経営書のほとんどはそうだからしかたないが

現在価値やらリスクやら資本コストやら企業価値やなにやかや
中小企業ではあまり話にでない概念がいっぱいでてくる。

それを見て思ったことだが、
実際中小企業では、事業の評価のものさしは
いまだに売上高利益率である。
せいぜい投下資本を加味した、資本利益率という概念である。

しかし、実際M&Aの交渉などでは
事業が生み出すキャッシュフローから
投資の収益性を見るわけだから
やはりこうしたファイナンスの見方は必要である。

中小企業を担当する税理士とはいえ
これからは、ファイナンス理論は必須の必要知識といえるだろう。

今日も実は今からそうした査定作業をしにいくのであるから
正にファイナンスの勉強は大事であるということだ。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 小笠原 でした。


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