修身教授録をどう学んでもらうか
2018.07.17
ブログ
ばか話が続いたので
少し、仕事のまじめな話をしたい。
あるお客様のところで
毎月、初級管理者以上の方々に
マネジメント教育をさせていただいている。
マネジメントのイロハ
数字や管理など
左脳系のことは終わりに近づいた。
秋から第二クールに入る。
価値観教育のリクエストがある。
経営者(後継者)としては
やはり価値観教育は
外せないようだ。
となると
私の場合、森信三先生の
『修身教授録』によることとなる。
(森信三先生)
修身教授録は、
全部で79講、2年間の
修身科の授業録である。
これをはじめから順を追って
進めていくのもつらいものがある。
半年くらいで
ストーリー性をもって
学んでもらうようにできないか?
そんな問題意識をもって
あらためて本を開いた。
そして次のような順番で
読書会を進めていこうかなと考えた。
森先生の教えの趣旨は、
小学校の教師となるからには
生の意義とそれを自覚すること
その上で、教育者としての志を立て
学び、そして実践していく
やがてひとつの分野で
第一人者となって
国家に貢献してほしい。
またそういう人間を育てていってほしい。
ということだと思う。
ドラッカーさんが
いみじくもおっしゃったとおり
経営管理者の仕事は
教育者のしごとにもっとも近い。
となれば
教育者を育てる修養論が
リーダーの価値観教育には
もっともぴったりだと思うのだ。
わたしが管理者教育において
修身教授録の活用を
お奨めするゆえんである。
ということで
その学び方の流れから
全体を5つのテーマに分けた。
以下がその順序だ。
ご興味があればご笑覧いただきたい。
「修身教授録の学ばせ方」
序.原因と結果の法則
(これは別途、
ジェームズ・アレンの本で学ぶ)
なんといっても、
この世の中、自分が身の回りを
どう見るかの見方が
自分の行動を決め、
そして、それが周りの人たちの
私に対する態度を決めていて
それによって、人は
幸せになったり、
不幸になったりするのだから
まずこの認識とあるべき行動の大原則を
しかと脳みそに叩き込むのが
出発点であろう。
そのうえで
1.生の意義の自覚と立志
↓
2.学びの大切さと学び方
↓
3.生の実践のしかた
↓
4.賢く生きる上で大切にすべきこと
↓
5.教育の意義と心がまえ
の順で学んでもらう。
1.生の意義の自覚と立志
1年目
第1講 学年始めの挨拶
第2講 人間と生まれて
第3講 生をこの国土に受けて
第13講 使命の道
2年目
第1講 挨拶
第2講 立志
第3講 人生二度なし
第4講 生命の愛惜
第5講 一つの目標
第7講 大志を抱け
2.学びの大切さと学び方
1年目
第5講 教育者の道
第6講 人生の始終
第7講 志学
第8章 学問・修養の目標
第9章 読書
第10章 尚友
第11章 人と禽獣と異なるゆえん
第12講 捨欲即大欲
第15講 諸君らの将来
2年目
第6講 意地と凝り性
第8講 気品
第11講 長所と短所
第13講 伝記を読む時期
3.生の実践のしかた
1年目
第14講 真実の生活
第17講 一道をひらく者(Ⅱ)
第26講 仕事の処理
第27講 成形の功徳
2年目
第10講 三十年
第14講 人生の深さ
第15講 一時一事
第18講 忍耐
第19講 自修の人
第20講 老木の美
第22講 下座業
第24講 出処進退
第26講 二種の苦労人
第28講 平常心是道
第29講 人生は妙味津々
第30講 試験について
第31講 真面目
第36講 一日の意味
4.賢く生きる上で大切にすべきこと
1年目
第21章 血・育ち・教え
第29講 対話について
第30講 謙遜と卑屈
第31講 上位者に対する心得
第32講 目下の人に対する心得
第36講 誠
第37講 死生の問題
2年目
第9講 情熱
第27講 世の中は正直
第25講 最善観
第32講 教育と礼
第33講 敬について
第34講 ねばり
5.教育の意義と心がまえ
1年目
第4講
第34講 国民教育の眼目
第16講 一道をひらく者(Ⅰ)
第18講 人を植える道
第39講 教育の窮極
第19章 松陰先生の片鱗
第35講 為政への関心
第40講 わかれの言葉
2年目
第35 批評的態度というもの
第38講 置土産
第39講 わかれの言葉
こうならべてみると、
あらためて、どれもこれも
すごく読みたくなってくる。
ドイツ観念論の完成者
ヘーゲルは、
真摯な人だが、
自分の書いていることの
難渋さを棚に上げ
孔子の教えや、モラリストたちの著述を
通俗道徳学として
哲学的には見下したが、
やはりわれわれ凡人には
森先生の教えは
胸にささるものがある。
会計事務所と
経営コンサルティングの融合
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
小笠原 でした。