四国八十八ヶ所おへんろ珍道中
2015.04.20
プライベートなお話
この土日と四国に行ってきた。
去年から始めたおへんろである。
家内の運転手みたいなものだが。
今回の行先は
高知、土佐、四万十、足摺、宇和島
大阪からいちばん遠い
高知県西南部と愛媛県南西部である。
第31番 竹林寺から
第43番 明石寺までである。
全工程、往復を含め1200キロ
はりきって朝4時に出発した。
1時間半くらいで
香川県のサービスエリアに着いた。
おそらく高知まで
3時間くらいのドライブとなる。
あまり知らなかったが、
便利になったものである。
とにかく速い。
このおへんろ、
お寺にお参りする折
いろいろ流儀がある。
お寺に入ると
手と口をすすぎ
ローソクに火を灯して
お線香を立てる。
そしてあらかじめ用意した
お札を納め、
そして真言やお経を唱えて納める。
その手順だが
1. 開経偈(かいきょうげ) ・・・1返
2. 懺悔文(ざんげもん) ・・・1返
3. 三帰(さんき) ・・・1返
4. 三賁(さんきょう)・・・1返
5. 十善戒(じゅうぜんかい)・・・1返
6. 発菩提心真言(ほつぼだいしんごん) ・・・1返
7. 三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん) ・・・1返
8. 般若心経(はんにゃしんぎょう) ・・・1返
9. 御本尊真言(ごほんぞんしんごん)・・・3返
10. 十三仏真言(じゅうさんぶつしんごん)・・・3返
11. 光明真言(こうみょうしんごん) ・・・3返
12. 御宝号(ごほうごう) ・・・3返
13. 回向(えこう) ・・・1返
となる。
もちろん、私のような者は
暗記していないから
たどたどしく夫婦で声を合わせて唱える。
その瞬間は善人になれる。
日々の反省がすなおにできるのだが、
それが長く続かないのだ。
(まったくその間だけ)
匹夫凡夫の悲しさだ。
日々の生活を
すべて納経しながら
生きていかなければならない。
さらに、己がいかに
ねじまがった根性の持ち主か
いたいほど自分に示される。
さて、巡礼者にも
さまざまな方がいらっしゃる。
団体で先達さんに
導かれて回られる方々
がたくさんいらっしゃる。
今回は、外国の方々の
団体がいらっしゃった。
台湾の方々であろうか
中国語であった。
ときどき欧米の方も見られる。
われわれがバスクの巡礼に
あこがれるのと同じだろう。
あるきおへんろといって
全行程を徒歩で参られる方も
たくさんいらっしゃる。
特に今回の工程は
もっともお寺の所在が
まばらな地帯で
お寺とお寺の間が
100キロ近くあるところもある。
だから
歩かれておられる方を
お見受けすると頭が下がる。
このおへんろ
そもそも何のために?
と問われても
その由来はよくわからない。
しかし浮世の垢と
利己心で凝り固まった自分を
見つめ直す(さざるをえない)
よい機会となるのではなかろうか。
それにしても
お寺の千差万別だ。
今回参ったなかでは
足摺岬(そもそも
たどりつくまでがすごい道だ)の
金剛福寺さんなど
なかなか明媚できちんとした古刹
しかも境内は整備され気持ち良い。
いろいろの心配りも
いたせりつくせりだ。
八十八もあるのだから
お寺も失礼ながら差がある。
どうしてもそういう目でみてしまうのが
ビジネスマンの悪いサガ
マーケティングマインドの
ちがいを感じてしまう。
(なにせ営んでいるのが
お坊さんとはいえ人間であるから
このあたりしかたない)
2泊3日と思っていた工程を
2日で行けたのでとても満足
最後の西予の明石寺を
午後4時に参り終える。
「次回は道後で一泊やなあ」
「あらうれしい!」
「ええもん食おか」
などと相変わらず
不真面目な会話で
一路、自宅に向けぶっとばした。
20時15分、4時間でわが家に到着
よく走ってくれるわが家の車である。
仕事の合間をぬって
なんとか時間を工面してのおへんろだが
なかなかよい旅で
皆さんにもおすすめする次第である。
会計事務所の可能性を追求する
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
税理士 小笠原 でした。