社長と家族の皆さんと相談して決まった事業承継対策!これでよし!
2015.05.21
ブログ
2年後にお父様からご子息に
経営のバトンタッチをされるご予定の
経営者と後継者から
事業承継対策を含めた
経営のコンサルティングの
ご依頼をたまわった。
この会社は、ある分野で
さらにニッチの領域を
みごとに切り開き
来期、再来期も
高収益が予定されるという。
そこで現在、社長と奥様で
ほぼ全株をおもちの自社株について
後継者への承継が
急務となっているのである。
事前に3期分の決算書や
申告書をいただいており
所内で株価の計算をし、
効果的な対策について
討論しながらまとめていった。
過日、そのレポートを
お持ちして会社におじゃました。
レポートは、
株価の現状と
社長へ退職金を出した場合の
株価の試算、
それに
持株会社をつくった場合の
今後10年間の
株価と節税効果の試算を
中心としたものである。
さっそく、小部屋に
社長、奥様、
後継者、その妹さん
の4人にお集まりいただき
ご報告をさせていただいた。
レポートを説明させていただきながら
モニターにわたしが使っている
事業承継セミナーの資料を
映し出して
株価の計算方法や
税金の計算方法、
節税のからくりなど
とにかく、かみくだいて
ご説明をしていった。
そして、ああでもない、
こうでもないと
社長、奥様、後継者の
主にお三人が
口角泡を飛ばして
かまびすしく
それでも実になごやかに
議論と相談、そして
意思決定を進めて
いってもらった。
弊社の松本代表社員が
考えて作成した資料では
現状の株価が94万円で
役員退職金を出すと
株価はなんと25万円となるという。
そのあとこうして
ぎゅっと圧縮した株を
後継者にどかんと贈与する。
普通に贈与税を計算すると
莫大な額になるが
相続時精算課税という
お上の制度を使うと
これがまた実に
贈与税が節税できる。
ちなみにこの制度
ツボにはまると実に
使い勝手がよく
抜群の効果を発揮する。
これをご説明すると
皆さん大変乗り気。
しかし、贈与しただけでは
話しは終わらない。
企業は永続するから
次の承継に向けて
恒久対策も必要だ。
そこで、そのあと
ホールディングスをつくって
その後の株の値上がり益は
40%吸収させて緩和させる。
まあ、絵に描いたような
スムーズな流れである。
事務所の松本と
電話でやり取りをしながら
いろいろな税務リスクを
すべて注意深く検討して
(というのもミスジャッジは
大きな税額負担を招き、
とんでもない損害をまねくという
リスクがあるからだが)
これでOKと意思決定ができた。
朝9時から、午後2時まで
しっかりと検討をしていただき
つつがなくプランがまとまった。
それで時間が節約でき
次回は、若手幹部にも入ってもらい、
事業戦略をまとめる予定となる。
さて、
わたしは、事業承継計画は
裏の経営計画だとわたしは
お話している。
事業承継のサポートも
中小企業を高業績企業に
していくためには
絶対にはずせない視点である
と確信している。
会計事務所の可能性を追求する
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
税理士コンサルタント 小笠原 でした。