御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

芭蕉の足跡を辿る旅の最後は
東の松島、西の象潟とうたわれた
羽後、秋田の国にわずかに入った
仁賀保にある、象潟です。

途中、鳥海山に寄って
写した写真がこれ、象潟から日本海を望んでいます。

2010071909450001

「松しまはわらふがごとし、象潟はうらむがごとし」
と筆を走らせた、
九十九島を点在させた潟、景観の地、でした。

でしたというのは、
その後19世紀初めの地震で、
辺り一帯が隆起し、陸地と化してしまったからです。

それでも、ゆかりの干満珠寺から見る潟のあとは
往時を偲ばせます。
2010071912590000

芭蕉が象潟にこだわったのは、
旅と詩の先達であった、能因法師、西行法師が
ここを訪れているからだとか。

2010071913010000
(いまはご覧のとおり
田んぼです)

「此寺の方丈に坐して簾を捲ば、風景一眼の中に尽きて
 南に、鳥海天をさゝえ、其陰うつりて江に有。
 西は、むやゝゝの関路をかぎり、
 東に、堤を築きて、秋田にかよふ道遙に、
 海北にかまへて、波打入るゝ処を汐こしと云。
 江の縦横一里ばかり、
 俤(おもかげ)松嶋にかよひて、又異なり。
 松しまはわらふがごとく、象潟はうらむがごとし。
 さびしさにかなしびをくはへて、
 地勢魂をなやますに似たり。」

象潟や雨に西施がねぶの花」

しかし、今ここを訪れる人はほとんどなく、
来てもおそらくは失望を禁じ得まい。

横を走る国道7号線には、
悪趣味な巨大道の駅があり
海にを背にして、品のない
芭蕉が引き合いに出した、中国四大美人の一人
西施の白い像が建っている。

能因、西行、芭蕉といった
代表の漂泊詩人を町のイメージに使えない
当地の姿勢に疑問がふつふつよ湧く。

個人的には、芭蕉のよすがを感じて満足し、
ただちに南に帰っていきました。

コンサルティングに強い 税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。

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