御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

私が永年携わっている会社のことです。
今年から、後継者も含めた若手の人たちを管理者に登用し
経営会議にも参加してもらっています。

会議の中で、現場の改善活動の話になりました。

ワーク(製品)のラインからの落ち零れが
3月 3,048個(0.07%)
  ↓
6月  538個(0.02%)
へと約7割減ってきました。

よいことですね。
さて、そのことについて
経営者や若手の管理者の方々がお話されたことです。

私)
「なんで、こんなに減ったのかな?」
Aさん)
「意識しだしたからです。前は落ちているのが当たり前だったのです。」
私)
「落ちた製品は全部廃棄でしたか?」
社長)
「そうそう、それがよかったのですよ。だからそのことを意識しだした。」

またある機械の停止時間がだいぶ少なくなってきました。

3月 14,743分 稼働時間の17%
 ↓
6月  3,980分 稼働時間の12%(この月の約半月の集計)

常務)
「これで、具体的にどういう改善がなされたわけ?」
Bさん)
「たとえば、三番目の原因である『切粉排出異常』ですが、
これが以前はトップの原因だったわけです。
それは、切粉をエアーで吹き飛ばすタイミングが
他の動作と未分化で連動しているために
どうしても、切粉を巻き込んでしまうからでした。
そこで、プログラミングを変えて、エアーの吹き出しのタイミングを
単独で設定できるように変えました。
そして、もっともうまく切粉を吹き飛ばすタイミングに変えたのです。
それで、これだけ減りました。」
一同)
「なるほど・・・」

実は、若手の管理者の方々は
足掛け2年目に入っていますが、
元ホンダの現場最高責任者の方が主催する
ものづくりの塾に通って、指導を受けているのです。
その薫陶による意識の変化、スキルのアップが
大きな影響を与えています。

会議が終わって、食堂での昼食時間のこと
私)
「例の塾は、毎月何日あるの?」
後継者)
「月、3日です。」
私)
「すごいね。」
後継者)
「先生も、これで最後だとおっしゃっておられます。」
Aさん)
「みんなの意識、目線が揃ってきたのが強いと思います。
私も以前は、会社の数字なんてちんぷんかんぷんで
いくら儲かったなら、いくら賞与がほしいなんていう程度でしたが
今はまったくちがいます。損益計算書もわかるようになってきましたし。」

この人たちは幸せである。
こういうすばらしい出会いの機会を与えてもらえているのだから。
その点で、経営者の施策は当を得たものだったといえる。

それより以前の管理者が無策だったというのは?である。
なぜなら、彼らにはそういう機会がなかったから。

それにしても、教育というのは偉大である。
適切な指導者が指導すれば
確実に受ける人のスキルや意識が高まる。

これからのわが社の若手管理者たちの行く末が楽しみである。
人材が育たないことに永年悶々としてこられた経営者
その脱却は、人材を育てる場を設定することでなされつつある。

やはり、教育につきるのではないだろうか?

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。


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