『影響力のマネジメント』のご紹介―その4 パワーの力学をわかっておこう
2017.08.09
経営者へのメッセージ
さてこの話の最後は、
パワーの力学をわかっておこう
ということだ。
私たちは、生まれ、育ち、
力をもち、世界を動かし、
そしてやがて老いる。
それはサルのボスと同じだ。
運命に翻弄されず
いざというときに
賢くふるまえるように
事前に備える
そんな生き方がしたいものだ。
そこでパワーの力学を
理解しておこうということになる。
Ⅳ.パワー・ダイナミクスの理解
―パワーの喪失と組織の変化
パワーの理解だけでは不十分、
これで自分のパワーを強化し、
身につけた力で
積極的にかかわっていこうとする
意欲を生むものでなければならない。
1.パワーの衰退のしかた
結論
→学びたいことは、
早まってパワーを失うことを
避ける方法と、
優雅に地位を去る方法である。
パワーのダイナミクスは、
組織のダイナミクスと不可分にリンク
組織の変化の理解には
パワーの変化の理解が必要
パワーシフトは確実に起こるので、
いずれはパワーを失う
―サルのボスと同じだ
その原因は、
①環境変化による時代遅れ、
②パワーの理解不足
パワー喪失を避けるためには、
環境変化に適応していく柔軟性が必要だ。
①苦労せずにパワーを得た人は
それを失いやすい
―創業者といえども
(いやそれゆえ)注意のこと
②プライド・特権・忍耐の欠如で支持を失う
プライド;
自分が正しいと考え、
相手の欲求に屈しないこと
パワー喪失に対処する
最良の方法は、
そのプロセスの制度化だ。
→マービン・バウワーのしたこと
つまり引退時期の明示である。
2.政治的なダイナミクスを
生産的に管理する
結論
→パワー・ダイナミクスは
組織の適応にしばしば有益だが、
組織の有効性や業績にとって
メリットにつながるのかどうか
については、断言できない。
改革と適応は、
闘争の後にのみやってくる。
組織では
特定の権力者は陳腐化するが、
後継者もその文化を受け継いで
出世しているので
否定が起こりにくい。
①パワー・ダイナミクスの問題と
その管理
ⅰエネルギーが浪費される
エージェンシー問題
自分に有利にしようと動く
防止策
→インセンティブを減らす
(報酬の均等化など)
コンフリクトは必ずしも悪いことでない
(個人性格を帯びてはならない)
―建設的対立が必要
相互依存性と視点の多様性、
共通のビジョン・脅威を見据えて
努力を怠らない管理
ⅱ遅れ
ⅲ不完全な分析
②組織の局面の理解と
移行推進が必要
3.パワーによるマネジメント
結論→
ものごとの実行にはパワーが必要だ。
世の中は勧善懲悪の
割り切れた世界ではない。
しかしパワーの行使には努力が必要である。
ⅰ組織の政治的状況を診断し、
利害が何か、
重要なサブユニットがどれかを理解する。
ⅱサブユニットや人が、
自分の利益が絡む課題を
どう理解しているか、
その視点の裏にある理由を理解する。
ⅲものごとを成し遂げるには
パワーが要り、
そのためにはパワーの由来と
作り方を理解する。
ⅳパワーの使い方(戦略と戦術)を理解する。
いかがでしたでしょうか?
少しむずかしかったかもしれません。
パワー!
けっこう大事な問題です。
意識しておきましょう。
会計事務所と
経営コンサルティングの融合
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
小笠原 でした。