御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

クラウゼヴィッツ戦争論の続きです。

   さて、「戦争において戦略とは戦闘を束ねるものですが、
それは常に現場と共にる。」
「戦闘とは、1人1人の指揮官の命令が届く範囲内で
同時に行なわれている戦いの総称であり、
戦闘は必ず危機的な瞬間を過ぎなければ終わらない。」
「戦術とは戦闘を形作る方法である。
戦略とは戦闘の用い方である。」 
 そして一つひとつの戦闘が、勝利への布石となっていくのです。
その戦闘、戦略において決定的な優位をもたらす原則とは
、「奇襲」、「地の利」、「多方面からの攻撃」、
「要塞化」、「国民の支援」、「偉大なる精神力の利用」
の6つがあげられています。
 この6つの項目を、
攻撃と防御という戦争のあり方の中でどう考えればよいのか?

 
  「防御の利点は、待ち受けと地の利である。
防御は基本的に攻撃よりも強力である。
だが、目的が消極的なため必要な場合に限るべきだろう。
劣勢を挽回して積極的な目的が持てたら、攻撃に移るべきである。」

 
 「防御の真髄が用心深さだとすれば、
攻撃の真髄は大胆さと自信である。
 攻撃においてもっとも重要な原則は、
兵士の数で敵を上回ることである。」
 「その観点からいえば、できるだけ多くの兵士を
重要な地点に配備すれば、
指揮官はできるかぎりのことをしたことになる。」

 「最高の戦略とは、非常に強い戦力を常に維持することである。
まず全般的な優勢を確保し、
次に決定的に重要な地点で優勢を得ることが肝要だ。
したがって、戦力を強化する努力を除けば、
部隊を常に一カ所に集結させておくことほど
高度で単純な戦略上の原則はないだろう。」
 シンプルだが、経営者として常に意識しておける心がまえ、
つまり戦略の指針ですね。

 「単純化された法則、あるいは精神的な支えの一つとして
念頭においておくと役に立つのは、
全軍を常に一つにするように気を配ること、
言いかえれば一部隊なりとも遊ばせないように気をつけることである。  
 敵がいるにもかかわらずさほど忙しくない部隊がある、
あるいは敵が攻撃してきているのに
応戦せず行進している部隊があるとき、
その軍の指揮官は戦力をうまく使いこなしていないことになる・・・」。
 このあたりは日ごろの経営における人の稼働性から見て、
身をつまされる言葉です。

 

ところで、6つの原則の中に奇襲ということがありました。
この奇襲ですが、「これをかけることができるのは、
戦いのやり方について主導権を取ることができる軍隊だけであること、そして主導権を取ることができるのは
正しく行動している軍隊だけであるということだ。」と書かれています。

 「幸運は、それを受け止める用意のできている
人々のもとにやってくる」ということなのです。
 つまり試行錯誤が成功の主要な原因ですが、
それは準備と行動とを絶えず行なっている場合に生まれるのでしょう。

 経営計画でも計画を立てるのは仮説を立てることであり、
そのことそのものよりも、それにのっとって
とにかくいろいろな行動を起こす。
その中からの気づきや成功が、
業績を達成する真の要因になっていると思うのです。

 

最後に精神力について少し。
 「軍の武徳の源は二つしかないが、
どちらを欠いても武徳は存続できない。
第一の源泉は、数多くの戦いを経験して勝利を重ねること。
第二の源泉は、活発に行動して何度も疲労困憊することである。
 そうした状況におかれなければ、
兵士は己の真の力を知ることはできない。
 また指揮官は、そうした状況に向かわせれば向かわせるほど、
部下は自分の命令をやり遂げてくれる
という確信を強くすることができる。
兵士の方も、直面する状況の危険道が高いほど、
それに耐え抜いたことを強く誇りに思うようになる。」 
 こうしたことには、『戦争に慣れる』ことが
とても大事だとも語っています。
つまり慣れで動じなくなるということなのですね。

 

最後に、
「要するに、指揮官は数限りない印象にさらされている。
しかもその大半は人を心配させるもので、
勇気づけるものなどほとんどない。
こうした印象の価値を瞬時に判別する能力は、
長い経験によってのみ獲得することができる。
 数限りない印象にさらされてもたじろがない
偉大な勇気と内面的な強靭さは、
たえまなく寄せる波にもびくりともしない大きな岩のようなものだ。
 この印象を克服できない指揮官は、
自分の意図を何一つ成就できずに終わるだろう。
その意味で、最初の決意をかたくなに守る「忍耐力」は、
それをくつがえす強い理由がないかぎり、
これらの印象に対抗し続ける重要な美徳である。」と。
わたしたちもこうした心の指針が必要なのではないでしょうか。

 

とりとめもない記述ですが、
それは私の理解力の乏しいことが原因です。
でもなにかの気づきになれば幸いだと思い、
練れていない思考ですがご紹介してみました。

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。


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