御堂筋税理士法人創業者ブログ

大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。

昨日、このブログで『経営のコックピット』という
月次の業績管理資料のお話をさせてもらいました。
いくら儲かったのか、いくらお金が残っているのか
社長が経営していく上で、必ず押さえなければならない点である。

数字に達者だからといって、会社が大儲けできるわけではない。
もちろんマーケティング=販売が大事であることは当然。
その両者があいまって、よい会社になるのは、
常にお話ししていることである。

昨日、ラララ会で月次決算のお話をした。
すばやく、正確な儲けを出す。これがテーマだ。
正確なとは、正確な売上を出し、正確な仕入を出し
正確な粗利益を出す。
そして、正確な経費を計上して、正確な儲けを出すのである。

ところがどっこい、これがそうはなっていないのが実情。
たいへん恐縮だが、みなさんの月次決算を見て
私が合格点をあげられるのは、おそらく20社に1社くらい。

正確な売上といっても、これを計算するのもむずかしい。
まず、締め日ですべての売上を出さなければならない。
次に、いつ売上とするかのルールが
しっかり決まってなければならない。

それは、仕入にも、経費にもいえる。
それに在庫の計算をしっかりしなければならない。

経費ひとつとっても、
まず減価償却費と賞与引当を毎月していない。
これは初歩の段階、なにしろ発生している経費を
あげるかあげないかの単純な話ですから。

しかし試験研究費と教育訓練費となると話は少しちがってくる。
そもそもそんな科目がほとんどの会社にはない。
さらにそれは使っていない。
もし使ったら、もっと赤字になる。
こうした会社は悪循環である。
種まきしない→刈り取る実がない→だから種が収穫できない

どうすればいいのか?
原因と縁と結果の関係をしっかり考えて、
腹をくくって、先行投資する以外にない。

さらに役員と社員の退職金の引き当ての話がある。
これはさらに話がちがってくる。
なぜならこれは税務署さんが
内部引当を経費に認めないからだ。
しかたないから、小規模共済や中退金などで
外部で積立しないといけない。

いずれにせよ、これらの経費は使わないと
経費に認められないし、
使わないと、明日の繁栄がないし
使わないと、将来に大きな負債がたまる。

だから使わなければならないのだ。
そんなことをしたら大赤字?
それは、根本的に利益不足なのだ。
そこのところをしっかり社長には認識してもらいたい。

それらを使って、しっかり流通なら売上の2~3%以上、
メーカーなら売上の5%以上の利益を出すことが
ほんとうは求められているのだ。

ただ経理処理があまいからそれが表ざたにならず、
経営者のこころにぐさっとこないから、
利益をもっとださなあかんという気持ちにならず、
アクションも起こらないのだ。

もっというと、売掛金や在庫、それに土地のなかに
不良資産がいっぱいある(会社もある)。
こんな金目のないものを価値があるとして
儲けを計算しているなど、言語道断である。

シンデレラのお母さんが、自分をきれいに映す鏡を見て
わたしってきれいでしょといっているのと同じだからだ。
『もっと、現実を直視せよ!』
そこからしか、経営の成長はない!

たとえば、売掛金の回収チェックや
粗利益のチェック、仕入のチェックや
在庫のきびしい管理をしただけで
売上を増やせなどというハードルの高いことをいう倍の
お金が残る会社も多々ある。

「うちは税理士さんの都合で、2ヶ月後にしか試算表がでないんですよ」
と話されたり、
毎月、赤字を出しておられて、私が感想をお聞きすると
へらへら笑顔で答えられる社長を見ていると
いいかげんにしろ!といいたくなる。

いずれにせよ、社長さんが自己改革をしよう!
そう腹をくくったとき
わたしは、絶対的に社長といっしょに
企業の改革と防衛に渾身の力を注ぎたい。
経営者の、意識の覚醒を願ってやまない。

最近の社長さんがたがご相談に見えられるのを見ても
わたしたちの役割が大きいことに責任を感じざるを得ず、
とても腹立たしいかぎりで、
今日はずいぶん憤りをぶつけてしまいました。
みなさんはどうお考えですか?

コンサルティングに強い税理士小笠原/河原事務所 大阪 小笠原
でした。

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