御堂筋税理士法人創業者ブログ

過日、西国三十三番の

番外札所 

花山院にお参りした折のことである。

 

(丹波國 三田郊外の花山院菩提寺)

 

納経を済ませ

家内が御朱印をいただこうと

納経所に伺った。

 

納経所に座しておられたのは

品のよい年配の男の方である。

他の札所では

若い僧侶の方や女性の方が

対応してくださるのが大方だが

 

この山里の古刹で

待ち受けてくださった方は

少し趣きがちがうなあと感じた。

 

まず、脇の掲示板に

納経とは、写経を奉納することが

本位であり

それを強く勧める旨の

掲示がなされていたことである。

 

読ませていただき

その文章に商業主義ではない

(当たり前だが)

本来の趣旨を諭される姿勢を感じた。

 

さて、家内が御朱印をいただいている間

私はぼんやりと眼下に

眺められる有馬富士などの

眺望を楽しんでいた。

 

(花山院から有馬富士を望む)

 

そこに件のご老人と家内の

会話が耳に入ってきた。

 

最初のは、私たちが、

番外の札所の御朱印を

いただいていなかったのを

見つけられて

 

「三十三番の札所にお参りする前に

先にお参りしてくださいね」

とお諭しくださった言葉である。

 

実はこのとき

とても不埒な思いが

心に想起したことを

告白しなければならない。

(内容はとても恥ずかしすぎて

 言えたものではない)

 

次に、納経料をお支払いする折に

「今日は、歩いてお参りですか?」

とお尋ねになり、

家内が

「いいえ、車でまいりました」

と答えると、

「そうですか、

 それはようございましたね。

 それでは、駐車料を

 お願いいたしますが」

とおっしゃったものだから、

私は、その

優美で心得ており

相手にストレスを一切与えない

お代金の請求のなされ方に

舌を巻いたのだった。

 

なんという、

相手の心理をおもんばかり

順序を工夫された

物言いなのだろうと

感じ入ったしだいである。

 

家内も用事を済ませて

石段を下りていくときに

同様に感心をしていたから

受ける思いは同じだなと思った。

 

ひるがえってこの私

この会話を側聞しているときにも

つまらぬ考えが去来する。

 

結局、自分がとても卑しいから

人の話を聞いても

自分の思考形式で

考えてしまうのだ。

根深いなあと嘆息した。

 

そして彼我の言葉遣い、

しいては心根のちがいに

いたく考えさせられたのである。

 

「言葉は心の華」

どこかで聞いたことのある

フレーズがよみがえった。

 

おそらく

この方は相当の修行による

見識をお持ちなだろうなと思った。

 

ひょっとして、

ご住職様ではないかと

一人、当て推量をしたのだった。

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

余談だが、この花山院

西国巡礼を再興した

花山法皇が崩御まで

住まわれていたという。

 

三田の山間に

ひっそりと凛として佇む

精神性を感じる名刹である。

 

亡き母についていって

お参りしてから55年ぶり

感慨ひとしおであった。

 

当時は、山すそから

十八丁の山道を

羽根もあでやかな「道教え」を

追いかけながら

息せき切らせて上った

(多分の話で、定かではない

ひょっとすると別のお寺かもしれない)

ことをなつかしく思いだした・・・


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