御堂筋税理士法人創業者ブログ

明日は、弊社のドラッカー講座である。

その準備で、『マネジメント』を

読み直していたところだ。

今回は、幹部の育成についてである。

『マネジメント』では中巻の前の方だ。

読んでみると、いつもながら

自分の思っていることに

認印の刻印を

捺してもらえるところが出てくる。

「意思決定が実りを結ぶまでの

 期間が長くなってきた。

 したがって、決定したことを実行に移し、

 時には修正する者、

 すなわち明日のマネジメントを

 行う者を選び、育てて、

 初めてわれわれは

 今日の意思決定を

 責任あるものとすることができる。」

企業の成長・発展は

長期の課題である。

そこでは、

マーケティング、イノベーション、

生産性の向上、人材の採用と育成

といった成果をあげるのに

時間のかかる本質的課題がある。

「マネジメントの世界は、

 ますます複雑化しつつある。

 技術の変化だけでなく、

 顧客、取引先、従業員、

 労働組合、 政府など

 多様な世界との関係を

 扱わなければならない。

 企業家精神とイノベーションも

 必要である。

 知識と知識労働者を

 マネジメントしなければならない。

 グローバル化しなければならない。

 環境問題もあれば社会問題もある。

 これらすべてが

 マネジメントの腕次第である。

 数字もわからなければならない。

 肉体的なスキルよりも、

 理論的な知識や組織的な能力

 すなわちマネジメントの能力が

 求められる。

そのあとドラッカーは

経営幹部の役割は、

企業組織社会たる今日では

とても重大であること

そして、今日、

仕事のもつ意味は、

単なる生計の糧を得る

ための手段としての仕事

という意味を超えて

人の生きがいにかかわる

テーマであるがゆえに

さらに重大であると述べている。

それゆえ、幹部の育成は

とても重要なテーマだというわけである。

まあ詳細な議論はおいておいて

ドラッカーの教えから

私が感じた幹部育成の要諦を

次にあげておこうと思う。

私も改めて感じたことだ。

□全体を見ることができ、

  貢献できる人材をつくること

    幹部育成の狙いは

  経営者と同じ視点を

  もてるようになることだと思う。

  それは全体像と長期的見方だ。

□その方法は、上司が関わる

   目標による自己管理である。

  目標管理、自己管理が

  哲学である。

□目標は、全体目標から導かれ

    全体への貢献が明らかなこと

  つねに全体への貢献だ

  それは、短期業績、長期業績、

  部下育成である。

□自己管理を可能にするには、

   情報により自己評価できること

  業績など情報がわかることが

  条件である。隠してはダメだよ

□自己管理であるがゆえに、

   目標は高くならざるを得ない。

  自分で管理し、共有すれば

  おのずとそうなるのが

  人間の倫理性だ。

□人の強みに焦点を置き、

    成果を判断基準とする組織をつくる。

 

   ドラッカーはこれを

  成果中心の精神と言われる。

   そうでない組織は欺瞞に満ち

  耐えがたい。

□成果とは確率であるが、

   能力の見極めは大事である。

  成果を正しく理解し

  人の評価をしなければならない。

□成果中心の精神の維持には、

    公正な人事が必要である。

  そして成果を出しえない人を

  放っておいてはならない。

   公正に人事するのが

  任命責任であり、

  しかし人間味あふれる

  ものでなければならない。

□マネジメントの真摯さは、

    真摯さの重視により得られる。

  それらの組織風土の基礎に

  真摯さという価値観がある。

□リーダーシップとは、

   上記の姿勢を貫くことである。

  リーダーシップとは

  天才のものだけでは

  組織は成り立たない。

   それは学びに基づく

  背筋の伸びた姿勢である。

また少し、

ドラッカーさんに近づけた気がした。

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経営コンサルティングと

会計事務所の融合

組織デザイン研究所&

御堂筋税理士税理士法人

税理士コンサルタント

小笠原でした。


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