御堂筋税理士法人創業者ブログ

御堂筋税理士法人の小笠原です。

 

去る2月5日、ささやかですが、

父の生誕100年のお祝いを

させてもらいました。

 

(集ったみんなでの記念ショットです)

 

父は、1920年2月5日生まれです。

和暦では、大正9年です。

 

(父の遺影、

    左は出征のときの祖父母との記念写真)

 

広島県豊田郡大崎上島木ノ江沖浦

というところで生まれました。

家は、いわゆる庄屋で、

家系図では分家ですが16代目にあたります。

 

小笠原の名前は、小倉藩主から

いただいたもののようで、

島では一軒だけしかないようです。

 

父の父、つまり私の祖父が

大阪の港区に出てきて

回船業を営んでいたとのことです。

 

しかし、戦時、風雲急を告げ

船を売り、店を引き払って

奈良のあやめ池に隠居したと聞きます。

 

父は、中国大陸に思いを致し、

大阪貿易学校に進み、

その後大陸に渡りました。

 

そして応召を受け、

戦地に赴いたそうです。

 

敗戦後、帰郷し、

親元であるあやめ池に戻り

奈良の進駐軍の基地で働いていました。

 

そのとき、隣家に住んでいたのが

私の母でした。

 

そして、二人は結婚しました。

母はハンサム好きなので

きっと、母が好きになったのだと

私はにらんでいます。

父は初婚、母は兄を連れての再婚でした。

 

母の実家は、

上本町6丁目ですし屋を営んでおりました。

たまたま家作が空いたということで

母と父は大阪に出て

すし屋を始めたということです。

 

やがてまもなく生まれたのが

私というわけです。

 

父は無口だったようで

私の印象でも沈鬱な人のように感じました。

ひょっとすると、戦争の悲惨さを見た

トラウマであったのかもしれません。

 

でも、友人や親族が集まった場では

陽気な人でした。

 

また、カメラや工作、物好きな人のようで

幼い私にかこつけて

ビーカーやフラスコ、試験管など

理科の実験道具を買い集めたり

極めつけは

鉄道模型を買い集めたことでした。

私が、いまだに鉄道模型好きであるのは

その影響です。

 

このように一方では、

おもしろく、気前のよい人でもありました。

 

その父が、

大ファンだった、阪神タイガースの

十数年ぶりの優勝を見届けて

突然に世を去ったのは

1962年10月9日の未明のことでした。

 

不慮の事故死でした。

そのようなわけで私の中では

父はほとんど存在感がないのです。

 

生前、母とそのうちにアパートでも買って

経営しようなどと語っていたそうです。

 

父の人生は、

戦争で終わっていたのかもしれません。

 

さいわい、

母の実家が力があることもあって

私自身は、何の苦労もなく

大きくなることができました。

父の死後、二度、

誰もいない仏壇の鈴(りん)が

鳴ったことがありました。

それも十回くらいずつ。

一度はいとこと二人で聞いたので

まちがいありません。

とっても、不思議な体験でした。

父が私に語り書けたのでしょうか?

であれば、そのメッセージは

何だったのでしょうか?

 

私の名前は、『士郎』といいます。

士大夫の士、さむらいです。

私は、父が果たせなかった

『士』になれと

思いを込めて名付けてくれたと

思っています。

 

そして、税理士となって、

今に至ります。

 

おかげさまで、

妻と三人の子どもたち、

そして、その配偶者たち

さらに孫たちに恵まれました。

 

父の末弟の叔父が

今も健在であることを思うと

父が、私の子どもたちである

孫たちを見ることができたとしても

不思議ではありません。

 

長生きして

私や子供達、そして孫たちの

成長した姿を見てほしかったです。

 

この日、私の家族たちは

縁につながる何人かが集まって

生誕100年のお祝いをしました。

昔話に花を咲かせながら。

 

3年前に母の生誕100年を祝い、

そして、今回

父の生誕100年を祝うことができました。

 

父の遺影に

家族のみんなの姿を見せることができ

この上なくうれしく感じました。

私の中では、

とても大きな区切りだと感じています。

 

心の中に静かな思いが流れています。

 

経営コンサルティングと

会計事務所の融合

 

組織デザイン研究所&

御堂筋税理士法人

 

小笠原 でした。

 


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