御堂筋税理士法人創業者ブログ

そもそも経済学は誰が始めたのか?
よく言われるのはアダム・スミスというイギリスの人である。

この人は、『見えざる手』ということばで有名である。
見えざる手とは、
みんな自分の利益のために行なうことが、
実は、もっとも最適、効率的に経済が営まれることになる、
というメカニズムのキモを言い表したものである。

この人によると、
経済とは、放っておけばよい、そうすればうまくいくということになる。
だから、国はなにもせん方がよろしい!というわけである。
自由放任主義、小さな政府である。
こうした考え方の経済学者を、『古典派』という。

アダム・スミスは、当時の世の中の経済的な動きを、
世の中の、お金の流れ、富の蓄積や偏りを徹底して考えた。
そして、あたまの中でモデル化した。
その結果、さまざまな気づきがあった。

当時の世の中の経済的構造、それを支える政治の考えかたは、
重商主義といって、地主=貴族が支配者で
その人たちに都合よいことを追求した。
それは、金銀をため込むということだった。

地主は土地からより効率的に銭を稼ごうとして
土地を囲い込み、農民を放り出していった。
また一方では、産業資本家が力をつけてきて、
庶民は、子供もひっくるめてめちゃくちゃな重労働に
つかされていたのである。

経済の構造は、歴史の流れ、発展によって変わっていく。
だんだん、庶民はひどい暮らしに落としこまれていく。
そうした、世界のメカニズムを説明するモデルを考え、
その挙句の果てはどうなるのか?
いろいろな経済学者が出てきては、
あっといわせる考え方を世の中に問うていった。
だから、経済学とは、経済政治学と呼ばれていた。

そんな中で、世の中を震撼させる男が登場する。
カール・マルクスである。
いわずとしれた、マルクス主義の元祖である。
めちゃくちゃ頭のよい男だったようで、
ものすごい分析力と洞察力を働かせた結果、
資本主義の没落と、共産主義の到来を予想した。
その原動力は、プロレタリアとよばれる
しいたげられた人たちの暴力革命でだと。

マルクスのまき散らした病原菌(失礼)は
世界のかなりの部分を
風邪ではすまないような、長期の重病にしてしまった(と思う)。
しかも、先進国ではないところで。

地主、資本家など支配階級の
おどろおどろしい確執と世の中の発展は
経済のメカニズムをどんどん変えていった。

そして、庶民もそれにつれて
ヨーロッパ先進国とアメリカでは
多少はましな暮らしができるようになってきた。
だから、これらの国ではマルクスは必要ない。

特にアメリカは絶好調!
そこに1929年の大恐慌である。
それはむちゃくちゃだったらしい。
設備投資、94%減!
こうなると、悪循環で経済はどんどん悪くなる。
(それに先立ち、ドイツは、第一次大戦で負けて
えげつない賠償を命じられて、
お金を印刷しまくって、超インフレで
経済がこわれてしまっていたし)

そこに登場した数学の大天才が
ジョン・メイナード・ケインズである。
ケインズは、景気が良くなったり、悪くなったりする
メカニズムを見つめ、一般理論を組み立て
その中で政府の役割を強調した。

これが『ケインズ派』である。
ケインズ派はだから、政府の役割を重視する。
つまり大きな政府である。

その後も、経済学は発展して、
理屈も進化し、
だいぶ、じゃじゃ馬である経済の浮き沈みを
コントロールできるようになってきた。

あるときは古典派が、あるときはケインズ派が
力を発揮しながら。

それでも、ときどきボカーンとえげつないことが起こる。
最近ではリーマンショックだ。
これからでは、たぶん中国のバブル崩壊だろう。

やっぱり、景気は、実態もさることながら
人間の期待や思惑で、バブったり、パニクったりすると思う。

でも、経済学の基礎をかじって、
新聞を読んでいくと、少しづつ
世の中の経済的なメカニズムや
人々の思考やおもわくがわかってくる。

経済学が、ケイザイに活かせるという瞬間である。
そして、少しは賢くなって、
先を見据えた考えができて
経営と暮らしの防衛の手を打てたらいいなと思ったしだいである。

ちょこっと経済学を勉強して、
新聞を見た手ごたえの感想である。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪、税理士 小笠原でした。

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