御堂筋税理士法人創業者ブログ

過日、あらたにデザインした

リーダーシップのトレーニングを

経営幹部育成の依頼を受けている

メーカーで実施させていただいた。

まあ、そのために

プログラムを考えたという感じである。

最近、依頼される仕事の多くが

経営幹部を育ててほしいというものだ。

わたしは、

経営においては

すべてのベースに

経営者・幹部がもつべき

仕事と人間に対するスタンスがあり

それがとても大事だと考えている。

その意義を

たやすくわかっていただき

それを身につけることを

実践してもらいたいのである。

以下は

わたしが設計した

プログラムの流れである。

すこし解説を加えながら

ご紹介をしたい。

ちょっとむずかしいかもしれないが

がまんしてね。

まず企業経営における

リーダーの役割と

求められる考え方を確認する。

それはドラッカーの言う

『真摯さ』であり、

またバーナードの言う

『道徳的創造性』である。

ビジネス・リーダーの役割は

価値の創造である。

ドラッカーのいうとおり

価値の創造は

精神の世界においてほかない。

戦争でも

精神の重要さは

物質の重要さの3倍である

といわれている。

テーマは、いかにして

価値を創造し続けるために

求められる学習組織を

築いていくかである。

企業は社会のエンジンである。

稼いだもうけの中から

給料が払われ、

われわれの暮らしは成り立つ。

さらに、その企業のエンジンが

経営者・幹部である。

そして彼らに吹き込む

エネルギーが

『価値観』なのである。

では価値観とはなにか?

それはぬきさしならない

顧客とわが社の関係の中で

顧客の問題解決において

No1に導く貢献姿勢を支えるものだ。

なぜか?

ビジネスリーダーは

顧客の問題解決に向けて

社員の力を結集して

いかなければならないからである。

そのためには

内外で自他統合する必要がある。

そのためには

自分が自他統合できる人格に

変容できなければならないからである。

ひとことでいうと

『自他統合に向けた自己変革』

という姿勢だ。

自他統合には

受生の恩に気づき

人生の一回性に気づき

それに基づいて志を立て

恩に報いるというパトスが必要だ。

「ありがとう、お役に立って

恩返しします!」

というわけだ。

自己変革には

身の回りに起こることは

全て自分の言動が

惹き起している

という自覚が必要だ。

それだけではだめで

ではどうすればいいのかという

考え方の革新と

それに基づく行動変容を

伴わなければならない。

まず、そのために

人生を振り返る。

まあふつうの人間

そんなことをすることは

ほとんどない。

その上で

お世話になったこと

自分に与えられた指令

そして自分がほんとうに

目指していることは何なのか

見えてくる。

自他統合の勉強は

『孝経』と

『翁問答』(中江藤樹)

そして

『修身教授録』(森信三先生)

で行なう。

『孝経』は謝恩と報恩の理論根拠で

『翁問答』は

日本最高の『孝』の哲学者の著作

涙なしでは読めない傑作だ。

そして、それらを森先生が

懇切丁寧に教えて下さる。

その後

吉田松陰と二宮尊徳で

考え方を深める。

吉田松陰からは

人生の一回性と

至誠を学ぶ。

二宮尊徳からは

報恩を学ぶ。

自己変革の勉強は

原因と結果の法則と

大学で行なう。

それが判ったら

学習組織づくりだ。

そのためには

人間の精神の発達プロセスを

理解しておかなければならない。

それはちょっとむずかしいが

『欲求5段階説』(マズロー)と

『道徳性の発達段階』(コールバーグ)とが

教えてくれる。

そして、リーダーシップの効果性を

チェックリストに基づき自己点検し

あるいはメンバーに

360度フィードバックをもらう。

こうした個人的、集団的

ふり返りを行ない

リーダーシップ磨きの

目標を立て、考え方と

言動を変えていく。

こうすれば

あなたのリーダーシップは

かならず高まる。

やがて

業績が上がっていく。

まあ、はやければ半年で兆しが

3年、5年で目に見えてくる。

10年たてば、高業績企業になれる。

なれるというのは

人柄だけでは高業績企業になる

条件は完全には満たせないからである。

そこには左脳も必要だからだ。

そこでどうして

考え方と言動を変えていくかだ。

それには答えがある。

もう何千年も前から・・・。

『読書』と『慎独』だ。

読書とは先哲の

生き方と思想を学ぶことだ。

目的はまねをするためだ。

映画を見て、主人公の

まねをするいようなものだ。

意識を変えたら

言動を変える。

まず言葉の制御だ。

つまらぬ失言をしないことだ。

そのためには不断の注意が必要だ。

はめをはずさず、

口先から言葉がでるときに

コントロールする。

プラスの言葉を吐くことだ。

その前提として

気分のコントロールがある。

中心は怒りの制御である。

行動は言葉の延長だが

基準行動である。

あいさつ

早起き

計画と準備

報連相と後始末

整理整頓

みだしなみ

そして具体的な目標を立て

実践する。

言葉の練習は

家族で行なうをよしとする。

なぜなら実践が難しいからだ。

以上

レクチャーをして

ワークと目標設定をしてもらう。

実践での気づきは

半年後にフォローする予定だ。

つまり

リーダーに求められるスタンス

自他統合に向けた自己変革について

その理屈を理解し

学習組織を創る方法を学び

必要な修養を実践してもらうのである。

これ以上学ぶことはない。

あとは生涯をかけた

自己啓発あるのみである。

経営コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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