事務所通信のネタ探しは毎月けっこう頭を使います。
2011.04.18
ブログ
大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。
毎月欠かさずに書いている原稿として
事務所通信、『瓦町かわら版』の巻頭の話しがあります。
これが毎月めぐってきます。
今月は何を書こうかな?
と、思いついたのが
最近まとめたコトラーのマーケティングマネジメント!
これをさらにまとめる。
つまり濃縮の濃縮ですね。
(実をいうと、さらに後2回くらい濃縮すると
ほんとうに著者の言いたいことのエッセンスができる
これが、もっとも学びになると思いますが)
ということで5回シリーズで濃縮しようかなと思い立ちました。
自分にも役立つことだし・・・
ということで、さっそく作ったのが次のおはなしです。
― コトラー流マーケティングの真髄①
~『マーケティングとは!』 ―
皆さん、こんにちわ。
震災の復興へ献身的努力に日々追われている世の中で、
花を愛でる季節も、あっという間に終わった感じです。
震災による企業業績への負の影響も、
短期に終わることを祈らずにはおれません。
ところで、最近マーケティングの大家、
P・コトラーの主著『マーケティング・マネジメント』をまとめました。
あらためてすばらしい内容だなあと感じました。
そこで皆さんにお役に立つと真髄の部分を抜粋して、
5回にわけてお話ししていきたいと思います。
1.マーケティングとは何か?
マーケティングとは、人と社会のニーズを知り、
利益が出るようにそれを満たす活動である。
その真髄は、われわれが、製品と販売中心の考え方から、
顧客のニーズ中心の考え方にシフトすることだ。
企業とは、世の中に役立つものを提供して、
富を創造し働く人の暮らしを守り高める存在である。
だから『販売なくして事業なし』であり、
経営者・社員全員がマーケター(マーケティングする人)
としての役割を担わなければならない。
マーケターのねらいは、消費財ビジネスでは
優れたブランド・イメージを確立することであり、
生産財ビジネスでは、お客様が収益をあげるために
われわれがいかに役立つかを示すことだ。
そのために、われわれは市場とのコミュニケーションを通じて、
お客さまとの信頼関係を作っていくことが課題となる。
お客さまの、
問題解決・コスト・便利さ・コミュニケーションという4つ欲求に対して、
製品サービス・価格・流通チャネル・販促手段という4つの手段
(マーケティングの4Pといわれる)で応えていく。
これらはマーケティング・ミックスとよばれ、
企業が取り組むべき活動なのである。
バランスシートには載っていないが、
企業のもっとも大事な資産は、
顧客のロイヤルティと社員のロイヤルティである。
だからこそ、このふたつを高める活動は超重要なのである。
キーワードは・・・、
・「顧客維持」は「顧客獲得」以上に大事である。
・顧客をよろこばす前に、社員をよろこばす必要がある。
2.顧客価値、顧客満足、顧客維持について
高業績企業を創るには、
重要な利害関係者を満足させる戦略を打ち出し、
コア業務プロセスの改善をし、
人材と組織をそれに合わせることだ。
課題は上顧客を創り出すこと、
そのためには『顧客の声に耳を傾ける』以上の方法はない。
平均的な会社は毎年顧客の10%を失っており、
それを5%減らせば、利益は25~85%増える。
そのためには、他社に簡単にはスィッチできない
障壁を作ることも大事だが、
顧客に高い満足を与えることがもっとも得策なのである。
結局、競争優位とは、顧客が価値あると認める、
企業のあらゆる業務プロセス、製品・サービスの質から生まれる。
それは、全社的取組みによるトータル・クオリティの
追求によって実現される。
そのためには、なによりもまず
従業員満足を追求するインターナル・マーケティングが
不可欠なのである。
つまり、社員を大切に扱いながら、
全員で顧客満足の開発に取り組んでいくとことだ。
世の経営者は、どれくらい腹の底からそのことをわかって、
取組んでいるのだろうか。
一方で、企業は、
稼いだ収益の半分を、全体の30%の
利益性なき顧客によって失われている。
多くの企業が、顧客の満足度は測っているが、
顧客の収益性は測っていない。
収益性のない顧客が離反しても、経営に影響はない。
ぜひとも活動基準損益計算(ABC)で、
その実態を明らかにし、しかるべき手を打って
収益を改善すべきなのである。
いかがでしょうか?参考になりますか?
コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。