業績改善の優先順位と時間の優先配分法
2011.07.29
ブログ
大阪のコンサルティング税理士 小笠原 です。
最終の新幹線で東京に行く、
今朝早くから移動してとあるお客様を訪問
早朝からなので、ご自宅での打ち合わせとなる。
メンバーは、後継者、社長、奥様とわたし
さっそく後継者から現状の問題認識を伺う。
自分の担当している部門を
若手に任せなければならないが
どうも思うにまかせない。
それは、自分も他の部門、会社全体のことに目を向け
課題に取り組みたいからだ。
彼がまとめた課題は大別して6つある。
そこで、これらの課題(事業部門)にどう時間を配分すべきか
あるべき割り振りを考えてもらった。
A→10%、B→10%、C→10%、D→10%、E→30%、F→30%
なるほど。
次に、これらの各部門の業績の現状を口頭で確認した。
訊きとりをしてみると、ここ半年、おかげさまでまずは黒字のようだ。
次に後継者にお訊きした。
あなたが取り組んだら、それぞれの業績はどう変わるか?
Bの粗利益率は5%は上がるだろう。
Cの粗利益は100万円は増えるだろう。
Aは全体の管理問題なので、BとCに深く関わっている。
これらは内部管理による改善なので
手っ取り早くて確実だ。
マーケティングをするよりも優先順位が高い。
そこで後継者にさらに訊いてみた。
「あなたが優先順位をおいたのは、EとFだが、
改善の可能性が高いのは、BとCとAだ。
この結果を見てどう思うか?」
後継者は、しばし熟考されて、こうおっしゃった。
「やりたい、興味があることはE、Fだが
その前に、BとCとAによって業績改善をすべきですね。」
そして、BとCとAに取りかかるその前に
冒頭の若手の意識と行動の変革と業務移管が必要なのである。
なぜなら、時間が取れないから。
いずれにせよ、ドラッカーに頼らなくとも
成果を挙げるためにもっとも重要な行動習慣は
重要なことに集中するということだ。
わたしは後継者に、
「1ヶ月に何時間くらい働いているのかを訊いてみた。」
(後継者)「(あれこれ考えた末に)320時間くらいですね。」
(わたし) 「まあ妥当な時間数だな。」
(後継者)「でもそのうちE事業所に通う移動時間が52時間あるんですよ。」
その時間をどうするか?
わたしが提案したのは、テレビ会議システムの導入である。
そして奥さんがこうおっしゃった。
(奥さん)「土日はE事業、その他の日はA、B、C事業にして、水曜日に休めばいいじゃないの!」
このタイム・シェアリングは秀抜なアイデアだった!
これにテレビ会議を併用すれば
どちらの事業にもストレスを与えずに後継者は関わりを持てることがわかったのだ。
なぜならE事業の顧客情報の90%以上は、土日に起こるからである。
さて、そんなことで後継者の取組むべき優先順位として
1.現在後継者が携わっている事業の社員の意識と行動変革
2.ABC事業の内部管理強化
3.その上でE,F事業の構想
という順序が明確になった。
さて、そのそれぞれに
人的経営資源、成功ノウハウが乏しい中
どう外部者から助力を得るかだ。
そして、私及び私のファームがお手伝いできること
仕入先に手伝ってもらうことを切り分け
半年の取組み内容とスケジュールをまとめた。
朝8時から、午後3時まで
濃密なご相談の時間であったと思う。
ちょうど今日のよる
仕入先の部長にお会いするので
手厚いサポートをお願いすることとして辞去した。
コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。