御堂筋税理士法人創業者ブログ

マキャベリの君主論を読んだ。

きっかけは、僕の弱い分野である政治学を読んで
その分野では、プラトンの国家、マキャベリの君主論、ホッブスのリヴァイアサンを
読まなければならないと書いてあったからだ。

現実主義者というよりも、理想主義者の色合いが強い僕には
この手の、策略系の本は苦手だ。
だが、しかたない、乗りかかった船だから。
この文庫の訳はすこぶる読みやすい。それに150ページと短い!

その中で心に響いたところをご紹介
第14章『軍備についての、君主の責務』というところだ。
これを君主→中小企業のおやじと読みかえれば
たちまち、皆さんの問題として読めるというわけだ。

★☆★☆★☆★☆

「さて君主は、戦いと軍事上の制度や訓練のこと以外に、
いかなる目的も、いかなる関心ももってはいけないし、
またほかの職務に励んでもいけない。
つまり、このこと(上のふたつのことをいっている)が、
為政者がほんらいたずさわる唯一の職責である。」

⇒これを経営者になぞらえると、
 仕事のしくみ化と社員のしつけということになる。

「逆に、君主が、軍事力よりも優雅な道に心を向けるとき、
国を失うのは明らかである。
要するにあなたがたが、国を失う第一の原因は、
この職務をなおざりにすることだ。」

⇒だから実際わたしのまわりの業績をあげる経営者は
 外部交流やあそびはほどほどに切り上げているかしていない。

「こう考えてみると、君主は、かたときも
軍事上の訓練を念頭から離してはならない。
平時においても、戦時をもしのぐ訓練をしなければならない。」

⇒なるほど、備えあれば憂いなしだな。

「そこで、訓練には二つの方法がある。
一つは行動によるもの、もう一つは頭を使ってするものである。」

「なお行動についていえば、兵士をたくみに組織化し、
軍事訓練をさせるのはもちろん
ほかにも自分がつねに猟場に行き、狩猟を通して
困苦に耐えられるように、身体を慣らしておくのである。
またその間に、各地の地形の特徴をおぼえ、
・・・よく理解しておかなくてはならない。」

⇒君主はつらいな、やはり外に出て情報を収集しなきゃな。

「さて、もう一つの、頭を使っての訓練に関しては
君主は歴史書に親しみ、読書をとおして
英傑のしとげた行ないを、考察することが肝心である。
戦争にさいして、彼らがどういう指揮をしたかを知り
勝ち負けの原因がどこにあったかを検討して、
勝者の例を鏡とし、敗者の例を避けなければならない。
とりわけ英雄たちが、過去に行なったことを
そのままやるべきである。」

⇒やっぱり読書かあ。そうやなあ!

「聡明な君主は、こうした態度をこそ守るべきである。
平時にあっても、断じて安逸をむさぼることなく、
この心がけを金科玉条として励み、
逆境に立った場合にも、十分に生かせるようにしなくてはいけない。
たとえ、運命が一変してしまったときでも、
運命に耐えられる心構えがなくてはならない。」

⇒そのとおり!

この本、途中の君主の心構えのところは
鋭い人間観察により
なるほどと唸らされる記述がそこかしこに
キラ星のごとくちりばめられた名著である。

でも、読むにつけ
経営者のしごとはストイックだなあ。
まるで修道士みたいだ。
みなさんもその覚悟で!

コンサルティングに強い税理士法人小笠原事務所 大阪 小笠原
でした。


関連記事

Noimage ブログ

あきんど塾 経営計画策定フェーズのスタート

Noimage ブログ

合宿の2日目

Noimage ブログ

伏見のお稲荷さんへの初もうで

Noimage ブログ

超簡単な哲学入門の本のサーチ

Noimage ブログ

会議の時間は短ければ短いほどよい!

Noimage ブログ

札幌でお話をさせていただきました。

Noimage ブログ

朝っぱらから何の話や!-突然話しかけてきたドイツ人のお尋ね筋は?

Noimage ブログ

いろんな方を目撃した2日間でした。