御堂筋税理士法人創業者ブログ

事実に基づいた経営をせよの3回目です。

切り口は6つありますが、

今回はそのうちの4~6をご紹介します。

 

(4)戦略がすべてである

 常識

 →戦略の正しさが

  成功の原因のすべてである。

 事実

 →実際には、偶然など

  歩きながら出会い

  それに適合していくのである。
  

  あまりに選択と集中で限定すると、

  ほかの可能性を摘み取ってしまうかも

 

 方策

 →「(MBAのプログラムについて)

   何でそんなに頭が良い生徒に、

   成功の秘密を教えるのに

   2年もかかるんだい?

 

   顧客の声を聴け、

   従業員の声を聴け、

   そしてそのとおりにやれ、

   それだけだろう?」

   (SASの創業者、ジョン・ソール)
   

   オペレーション上あるいは実行の問題と

   戦略の問題を取り違えるな。
   

   シンプルに考え、試行錯誤する。
   戦略への注意と実行への注意をバランスさせる。

   「戦略は重要だ。

    何をするべきかを理解することは重要だ。

    そして、それをどれほど

    効果的に実行するかも

    おなじくらい重要なのである」

   (アンディ・グローブ)

 

(5)変わらなければ死ぬ

 

 常識

 →M&A、統合ソフト、人事システム、

  品質管理、BPR、レイオフ、

  新プロジェクト、起業…

 

 事実

 →効果性?副作用?人心の疲れ?
 

 変革が効果的な場合
 ➀人々が現状に不満をもっている
 ➁方向性がはっきりしており

  人々がその方向に集中できる
 ③人々が謙虚だが

  成功への大きな自信にあふれている
 …プラシーボ効果、ピグマリオン効果
 ➃変革が、

  混乱や不安に耐えなくては

  ならないものであるとわかっている
 

 方策

 →事実に基づいた

  変革のアプローチで、

  リスクや苦痛を減らすことはできる。
  

 変革は、リスクが伴うのものであると

 理解し、迅速に実行する。
  「ばんそうこうはサッとはがす」
 

 変革の前にすべき自問

 →今の手法よりよいか?

  時間・混乱・コストを考えても

  価値があるか?

  みせかけで十分では?

  会社にとっては悪いことでは?

  人々が疲れ切っていないか?

  人々はいろんなことを学んでいけるか?

  やめることができるか?
  

  「やる気のある試行錯誤は

   優秀な計画に勝る」

  (IDEOの基本哲学)

 

(6)偉大なリーダーは

  組織を完全に掌握すべきである
 

 常識

 →組織の有効性と業績は、

   リーダーひとつで決まるので、

   強力なリーダーシップと

   莫大な報酬が要る。
 

 事実

 →リーダーシップは業績に影響する。
  特に小企業ではそうだ。

  だからこそ実績のある

  経験豊富なリーダーが重要だ。

 

  一方で、リーダーだけが

  注目されすぎの感がある。

 

  最高のグループは

  最高の個人よりも常に上である。

  組織をコントロールしない方がよい

  →無声指揮
 

 方策

 →リーダーが

   最高のインパクトを与えるのは、

   権力と卓越したスキルを持つ

   少数の人々が、

   あまり重要でなくなるしくみを

   つくるときである。

 

   リーダーシップのもっともよい見方は、

   組織のしくみ、チーム、企業文化の設計者、

   つまり他の人々が成功するための

   土台をつくる仕事と考えることだ。
  

   リーダーの役割が

   もっとも組織に貢献するためには、

   ガイドすることと聞くこと、

   教えることと学ぶことの

   バランスをうまく取らなければならない。
   

   もっとも効果的なプログラムは、

   リーダーの経験をさせ、

   それに対して

   フィードバックを与えていると指摘する。
   

   優秀なリーダーとは

   コントロールしているかのように

   振る舞えるほど頭がよく、

   しかし権力に振り回されたり、

   本気にしすぎたりしないほどの

   知恵があるということだ。

 

    リーダーのもつべき態度

 

  ➀影響力をもち、

   自信満々のように行動しながら、

   未来について語る。

 

  リーダーシップの

  コントロールサイクルを理解する。

 

  コントロールしているかのように

  言動する

  →キーメンバーが

    それが組織に

    大きなインパクトを与えると信じる

  →組織に変化が生じる

  →組織の変化は

    リーダーが起こしたのだということになる

  →リーダーは自分の言動が

       実際に組織と業績にインパクトを与えた

       と信じるようになる。

 

    自信は自己達成的で、

    自信をもってふるまえば、

    物事はよい方向に働くので、

    その自信は正当化される。

    →口笛効果
  

    ➁褒められるときはほめられ、

       ある程度の非難は甘んじて受け入れる。
   

     多くのリーダーは、

  特に謙虚な人ほど

  「私たちは」という言葉を使い、

  成功は社内のみんなのおかげだと

  主張する。
  

  ③限られたいくつかの大切なことに集中し、

   それを繰り返す。
  

  ④自分がなんでもできると思うことは

   組織を崩壊させる。

 

   万能感を自重する。
   まちがったときに

   率直にそう言ってくれる人間と

   いっしょにいることで、

   権力の壁を低くし、

   自分はえらいのだ

   という幻想を打ち砕く。

 

   ときには優れた選手に

   何も言わずにやらせることが、

   アドバイスをしたり、

   タイムアウトを取ったり、

   激励することと同じくらい重要である。

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原 でした。


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