御堂筋税理士法人創業者ブログ

弊社は12月決算である。

いま来期の計画まとめの最終段階だ。

私も目標管理シートを

つくらなければならない。

その目標設定で

ふと気づいたことがあった。

それは、そもそも経営幹部の目標とは

ドラッカーの経営者の条件にある。

「組織への貢献から仕事を定義する」

の項目をそのまま目標設定させる

という考えである。

なんでそんな当たり前のことに

いままで気がつかなかったのか?

まあ、凡人なんてそんなものである。

あやまちを改むるにはばからず!

というわけで

幹部のみんなにも

そのようにお願いしようと思い

今、下記のメールを流したところだ。

―――――――――――――――――

役員各位+管理職各位

(CC 西口君、伊東君、扇原君)

来期の目標管理シートの制作中かと存じます。

(あるいは終わったかも)

さて、私もこれから作ります。

その際、ふと気づきましたが

ドラッカーの経営者の条件の

「仕事を組織への貢献から定義する」

にしたがって、

項目立てして作ったらどうか

と思いましたので

皆さまにも、

今から可能な方はそうお願いします。

すでに作られた方は

この観点からどの項目だくらいは

付加しておいてください。

また決定的に抜け落ちていたら

追加をお願いします。

小笠原が考える

基本的目標構成(小笠原の場合)

①直接の業績成果  

 経営チームの見守りと包括  

 組織目標達成への貢献と個人の業績

②価値への貢献

 コンサルティングツールの開発

 価値観の浸透

③人材育成

 経営幹部の育成

 若手社員育成

④自己啓発  

 経営諸科学の学習

 倫理科学の学習と人格向上

〈参考〉ドラッカーのまとめ

他者への貢献

~どのような貢献ができるか、

広い意味で自己の役割を考える。

要約 成果をあげるためには、

組織への貢献に焦点を合わせる。

貢献とは、

業績、価値観、人材育成の3領域。

専門家には

専門性を全体貢献に関連づけさせる。

それにより、

コミュニケーション、チームワーク、

自己開発、人材育成 という

4つの生産的な人間関係を

充足させられる。

成果をあげるためには、

貢献に焦点を合わせなければならない。

仕事から目を上げて、

目標に目を上げて、

目標に目を向けなければならない。

「組織の業績に影響を

与えるような貢献は何か」

を自らに問わなければならない。

すなわち、自らの責任を

中心に据えなければならない。

エグゼクティブの大部分が、

下に対して焦点を合わせている。

成果ではなく努力、

上司が自分にしてくれるべきこと、

自分がもつべき権限を気にし、

その結果、

成果をあげられなくなっている。

×経理部長です

 ↓

〇経営管理者が

 正しい決定をできるように

 情報を提供しています

×販売責任者です

 ↓

〇顧客が将来必要とする

 製品を考えています。

×850人部下がいます

 ↓

〇現在・未来の業績を実現すべく、

  部下を束ねて成果を出し

 準備をしています

貢献へのコミットメント

貢献に焦点を合せることにより、

専門分野、限定された

技能や部門にではなく、

組織全体の業績に対し、

注意を向けることが

できるようになる。

成果が存在する

唯一の場所である

外部の世界に対し、

注意を向けるようになる。

専門分野や技能や部門と、

組織全体や組織の目的との

関係について、

徹底的に考えざるを得なくなる。

組織のアウトプットの

究極の目的である顧客の観点から、

ものを考えざるを得なくなる。

その結果、仕事やそのしかたが、

実質的に変わる。

貢献の3つの種類

~これらすべての領域において

成果をあげなければ、

組織は腐り、死んでしまう。

①直接的な成果の領域(業績)

  企業においては、

 売上や利益などの

 経済的な業績であり、  

 病院においては

 患者の治癒率である。

 これは常に重要で、

 組織を生かす上で、

 栄養におけるカロリーと

 同じ役割をはたす。 

 しかし、直接的な成果は

 常に最も重要ではあるが、

 それのみでは、組織はまわらない。

②価値の創造と価値の再確認

 の領域(価値観) 

 価値へのコミットメントと、

 価値の再確認が必要。  

 組織は常に目的を

 持たなければならない。 

 人体におけるビタミンやミネラルと同じ

③明日のための

  人材の育成の領域(人材育成) 

 組織は、組織は死という生身の

 人間の限界を超える手段であり、 

 組織は明日自らのマネジメントに

 当たるべき人間を

 今日用意しなければならない。 

 次の世代は、

 現在の世代が刻苦と献身によって

 達成したものを当然の事とし、 

 さらに、そのまたその世代にとって

 基礎となる新しい  

 記録をつくっていかなければならない。

貢献に対するコミットメントは、

責任を持って成果をあげること

に対するコミットメントである。

このコミットメントなくしては、

人間は自らをごまかし、

組織を壊し、

ともに働く人たちを欺くことになる。

人間関係のあるべき姿

エグゼクティブは、

自分の仕事や他の人との関係で、

貢献に焦点をあわせることでのみ

よい人間関係をもてる。

よい人間関係とは

生産的であることであり、

貢献に焦点をあわせることで、

彼らの人間関係は生産的になる。

成果をあげるために必要な

人間関係の基本要件

①コミュニケーション 

 まず、部下が自分は

 どのような貢献を期待されるべきかを

 十分考えなければならない。 

 その後で、上司は

 部下の考える貢献について、  

 その有効性を判断する

 権限と責任が出てくる。

②チームワーク 

 貢献に対し、

 焦点をあわせることによって、  

 横へのコミュニケーションが生まれ

 チームワークが可能となる。 

 私の生みだすものが

 成果に結びつくためには、  

 だれがそれを

 利用してくれなければならないか?  

 その問いが、

 命令系統の上でも下でもない

 人たちの重要さを浮き彫りにする。  

 知的組織においては、

 成果をあげる仕事は  

 多種多様な知識や技能をもつ

 人たちのチームで行なわれる。 

 共通の目標がなければ

 チームワークは成り立たない。

③自己開発 

 業績への自分の

 最も重要な貢献を自問することは、  

 事実上、いかなる自己開発が必要か、

 いかなる知識や技能を

 身につけるべきか、  

 いかなる強みを仕事に適用すべきか、

 いかなる基準が

 自分の基準かを考えること。

④人材育成 

 貢献に焦点を合わせるならば、

 他人の自己開発を触発することになる。 

 属人的な基準ではなく、

 仕事のニーズに根ざした

 基準の設定であり、

 卓越性の要求である。 

 強い意欲と、野心的な目標と、

 大きな影響のある仕事の要求である。 

 知識労働者は、

 自らに課される要求に応じて成長する。  

 自分が業績や達成とみなすものに

 従って成長する。 

 極めて多くを要求すれば、

 何も達成しない人間と

 同じ程度の努力で、

 巨人にまで成長する。  

 会議に成果をあげさせる

 ⇒貢献に焦点を合わせる。 

 会議はエグゼクティブの仕事の

 典型的光景、

 彼ら独特の日常の用具。  

 しかもそれらは、

 膨大な時間を要求する。 

 会議を成果あるものにするには、  

 会議の冒頭に、会議の目的と

 果たすべき貢献を明らかにし、  

 その目的に沿って進め、

 終わりに冒頭の説明に戻り、  

 結論を会議開催の意図と関連づけること。

まとめ

・貢献へのコミットメント 

 成果をあげるためには、

 貢献に焦点を合わせなければならない。 

 貢献には3種類あり、

 それら3つの領域において

 成果をあげなければ、  

 組織は腐り、死んでしまう。 

 ①直接的な成果の領域 

 ②価値へのコミットメントと

  価値の再確認の領域 

 ③明日のための人材の育成の領域

・人間関係のあるべき姿 

 貢献に焦点をあわせることによって、

 組織で働くものの人間関係は

 生産的なものとなる。 

 生産的であるということが、

 よい人間関係の唯一の定義である。 

 必要な人間関係の条件とは、  

 ①コミュニケーション、

 ②チームワーク、

 ③自己開発、

 ④人材育成

 の4つである。

・会議を生産的にする。 

 会議は重要。

 

 成果あるものにするには、

 会議の冒頭に、

 会議の目的と

 果たすべき貢献を明らかにし、  

 その目的に沿って進め、  

 終わりに、冒頭の説明に戻り、

 結論を会議開催の意図と関連づける。

以上よろしくお願いします。

              小笠原

―――――――――――――――――――

あらためて、

ドラッカーの文章を読んでみると

眼が開かされる。

会議のしかたまで入っているとは

いたせりつくせりである。

経営コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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