御堂筋税理士法人創業者ブログ

昨年、わが社の経営理念を
マイナーチェンジして充実させた。

それを才木さんが
クレド風の小さな
リーフレットにしてくれた。

毎日の朝礼で
そのクレドを唱和している。

私たちの事業のベースは
会計事務所である。

会計事務所はお客様の
業績と財政状態を
専門家の目で見る立場にある。

そこから当然に
お客様の経営についての
アドバイスをする
倫理的な責任が生じる。

それは税理士法における
税理士の使命には拘わらない。

そういう考えに基づいた
わが社の事業理念は、

『財務をベースにして
 そこからさらに発展した
 お客様の問題解決』である。

さて、その経営理念の中に
私たちの心がまえという
くだりがある。

「お客様の発展と永続なくして
 わが社の存続はない。
 したがって、
 お客様の問題はわが社の問題である。」

というのがそれだ。

スタッフには、
私の名代として、こうした姿勢で
役割を演じてもらわなければならない。

そこで重要なのは
人材の採用と育成(教育・訓練)である。

日々、お客様から
貴重なフィードバックをいただき
人材を鍛え上げるための
より効果的な方法を
模索しながら実践しているつもりだ。

わが社で
一人前の熟達したコンサルタント
なっていくには
10年かかると私は思っている。

そのための
キャリアステップと能力要件がある。

それにそって、

先ず税務を習得し、
そのあとコンサルティングへと
進んでいってもらう。

さて、弊社では
私が直接行なう教育がある。
それを『SA』トレーニングと称している。

弊社のモットーは
お客様に寄り添った問題解決
“Solution&Accompany”
だからSAというわけである。

先日、そのSAトレーニングの
来年の内容を決めた。

来年から
3年目までのジュニアクラスと
4年目以降のクラスに分けて
2部制で行なうこととした。

今後、年に数人は
入社することを想定すると
定まったプログラムを
行なっていく必要がある。

そういうことも
視野に入れてプログラム化した。

ご参考までにといっても、

それは直接には

参考にはならないだろうが、

必要スキルから、

教育をプログラム化することの

重要性を考えていただくために

その内容をご紹介しておこう。

午前中は

4年目以降のクラスである。

ここには役員も入ってもらう。

なお、プログラムの中で

〇抜き数字は実施月度
『 』は使用教科書である。

1時限 論理思考

なんといっても
コンサルタントは

論理思考力と数字力が
なければ話にならない。

第一四半期はまず数字だ。

④管理会計の利用
 『MBAアカウンティング』
⑤意思決定会計の概念
 『経済性工学の基礎』『定量評価』
⑥財務理論
 『MBAファイナンス』

第二四半期はコックピット

ちなみにコックピットは、
私の企業高業績化のツールである。

⑦コックピットの作り方

⑨コックピットを使った指導法

第三四半期は論理思考だ。

⑩ピラミッド構造論理の習得
 『考える技術・書く技術』
⑪システム思考
 『世界はシステムで動く』
 『システム思考』
⑫論理トレーニング
 『論理トレーニング101』

第四四半期は
効果的な会議への関わり方。

①Faとして会議に出る心得
 『会議のリーダーが
  知っておくべき10の原則』
②組織的自己変革
 『なぜ人と組織は変れないのか』
③チームコーチング
 『チームコーチング』

大変だが、毎月、読書課題がある。

2時限 倫理学

つたない私の講義だが
許してもらおう。
申し訳ないが
スタッフはモルモットとなる。

こんなことを勉強させて

何に効果があるのか?

ここが教える側の

腕の見せ所だ。

予めポイントをいうと

それは

世界とは、

自分が頭の中で

認識したものでしかない

ということを知ることである。

それを見つけるために

人類は5000年は

必要としたのではないか。

そしてそれが

よき経営に必要な

対話力に求められる

しなやかな思考の基になる。

④ギリシャ哲学
⑤キリスト教神学
⑥ルネッサンス

⑦合理論と経験論

⑨政治哲学の流れ

⑩ドイツ観念論
⑪実存主義以降

⑫儒教思想
①日本の思想~鎌倉期まで
②日本の思想~江戸儒教
③日本の思想~国学以降

これはテキストと
ひょっとすると本の抜粋を
読む形式でしたい。

なんでも

SMBCコンサルティングの方に

そうしたビジネスマン向けの

哲学講座があると

ご紹介いただいたからだ。

ここまでが4年目以降の
プログラムである。

午後は3年目までのクラスである。

3時限 論理思考と数字力基礎編


弊社の若手スタッフが
持っているべきセンスである。

④月次決算のあり方
⑤経理制度はどうなっているか
⑥内部管理制度の基礎

⑦月次監査と報告のあり方
 (儲けのカーナビ)
⑧決算報告のあり方
 (経営の診断書と10年分析)
⑨業務確認

⑩キャッシュフローの基礎
⑪資金繰り表のつくり方
⑫表のつくり方の基本

①コックピットの基本
②アカウンティング基礎
③論理トレーニング

4時限以降は
弊社独特の価値観教育である。

4時限 価値観


1~2年目のスタッフ対象の
『修身教授録』のクラス
これは香取さんが講師をする。

2~3年目のスタッフ対象の
『孝経』『大学』と
『報徳記』『夜話』のクラス
これは才木さんが講師をする。

3年目のスタッフ対象の

倫理の基礎

これは不肖、私めがする。

5時限 基準行動

これは1年目対象である。
(春入社、秋入社があるので)

④⑩基準行動の基礎理論
⑤⑪あいさつ
⑥⑫早起きと時間観念
⑦①計画と準備・連絡・約束
⑧②報連相と後始末
⑨③整理整頓と身だしなみ

これは佐伯さんが講師をする。

ちなみに
4、5時限は
お客様の社員の方々も
受講可能な
オープン講座にしたいと
思っている。

ご興味のある方は
ぜひお問合せ下さい。p>

もちろん

育成の中心となるOJTは
部門長とサブリーダーによって
目標管理される。

税理士受験者は
勉強時間と成績順位を
定量目標として

また税理士を取った者は
読書した本の報告が
(課題図書200冊を選定した)

毎月の
『コックピット会議』で
目標管理される。

そもそも
本もろくに読まないような者は
人間陶冶の観点から

根本的にダメである。
(と森信三先生は教えて下さっている。)

だから、読書を習慣としてもらう。

それ以外に
扇原、伊東の両君が
主体となって
本山先生に指導を仰ぐ
若手の訓練もある。

さらに
4年目以降は、
4月から始める
安岡定子先生の
『論語教室』の受講が
義務づけられている。
(これは皆さん向けの講座です。

安岡定子さんは
先日、日経新聞に載せられたように
碩学安岡正篤先生のお孫さんです。)

また1~3年目は
私が毎年している
小笠原流経営セミナーや
ドラッカー講座への参加が
義務づけられている。

あれもこれもで大変である。

だが私は一面

うらやましい。

これらはすべて

自分で馬力をかけて

してきたからである。

今年、私は
ドラッカーの推奨する
『キュロスの教育』と
『ローマ人の物語』などを読んで
また戦争論も読んで
いかに訓練が大切かを学んだ。

私は体育会系の
クラブの経験もない
やわな人間だが、

わが社の社員は
しっかりと訓練してあげたい。

それが彼らのためになる
と思うからだ。
また、彼らの親御さんの
ご恩に報いることでもあるからだ。

お客様の皆さんに、
あるいはセミナーで
生意気千万にも
人材育成の重要性を
お話させていただいている。

だから後ろ指指されぬように
是が非でも、
わが社では社員をしっかりと育成し、

皆さんから
言行一致している
参考になる!
と感じていただきたいのである。

経営コンサルティングと会計事務所の融合
組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人
税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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