御堂筋税理士法人創業者ブログ

『エマソン妥協なき経営』という本を

いま読み終えたばかりだ。

 

 

エマソン社はアメリカにある

電機器具を中心としたメーカーで

地味なBtoBビジネスの企業である。

 

副題に

44期連続増収を可能にしたPDCAの徹底

と書いてある。

 

PDCAの徹底という言葉が

わたしの心に突き刺さった。

まったく同じ考え方だからだ。

 

わたしも経営コンサルタントで

ささやかなファームの創業者だが

あいにく、わたしには

急激な大成長をもたらすような

創造力もなければ、エネルギーもない。

 

ただ、自分の思いつく範囲のアイデアを

ひたすらしつこく

PDCAサイクルを回して

進めてきただけである。

 

それでもメンバーが

がんばってくれているおかげで

たいへんささやかであるが

増収を続けている。

 

だから、この本には

とても共感できるのである。

 

このエマソン社は、

計画、実行そして管理という

マネジメントプロセスを

極めてだいじにしている。

 

わたしが印象に残ったところを

少し抜き書きしてみよう。

 

―中核の信念と価値観―

 

「我々は全ての活動において

インテグリティ(誠実さ)を要求する。」

 

「エマソンの取締役、株主、そして社員は、

共通のものを求めている。

それは継続的な高い業績の達成である。」

 

「利益率は心の状態である。」

 

「顧客に価値をもたらす新しい方法を

見つけることが成功への道である。」

 

「我々は全ての主要な市場において

業界のリーダーでなければならない。」

 

「市場でのリーダーシップを

獲得するための鍵は、

技術におけるリーダーシップである。」

 

「強いバランスシートを維持することが、

強力な競争優位をもたらす。」

 

「長期的な成功は

コミットした組織を必要とする。」

 

「経営幹部がベストを尽くすためには、

自由裁量を持たなければならない。」

 

「人間を通してのみ、

生産性を向上させることができる。」

 

―マネジメント・プロセスの6つの要素―

 

1.単純化する

2.計画へのコミットメント

3.フォローアップとコントロールの

  強力な仕組み

4.行動志向組織

5.オペレーショナル・エクセレンス

  (実行における卓越性)

6.社員が卓越でき、

  そして実際に卓越する環境の創出

 

―ビジネス・リーダーシップの10の鍵―

 

1.成功に深くコミットする

2.適正なプライオリティを設定する

3.高い卓越性の基準を設定し

  社員にその実現を強く求める

4.人を扱うに、厳しく、しかし公正である

5.前向きなこと、そして可能性に集中する

6.危機意識を高め、維持する

7.細かい点にも注意を向ける

8.失敗に寛容である

9.個人的に深く関与する

10.楽しむ

 

―M&Aの要諦―

1.フィットする企業の要件を持つ

2.トップの関与

3.だれかがスポンサーになりコミットする

4.経営陣と組織の質を見抜く

5.買収のDDと買収後の計画を緻密にする

6.マネジメント・プロセスを導入する

7.人材の獲得

 

これらの内容が、本文の中で

具体的にストーリー・テリングされる。

地味だが、地に足ついた、

知的な興奮を呼び起こす良書であり、

個人的に多くのヒントをいただいた。

(絶版でユーズドでの購入です)

 

会計事務所と

経営コンサルティングの融合

 

御堂筋税理士法人&

組織デザイン研究所

 

小笠原でした。


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