若手スタッフの研修資料を作りながら、資金についての勉強をしています。
2017.07.20
事務所のこと
今、シコシコと作っているのは
弊社若手スタッフ向けの
会計と財務と数字の教育資料である。
今、そのうちの資金の資料を作っている。
ねらいは、若きスタッフも
お客様の資金管理や資金繰りの
ご相談にお応えできるように
なってもらうことである。
その中で、彼らに
資金についての目標と基準として
もってもらいたい定見をあげてみた。
内容はざっと次のようなものである。
□ 資金と資本構成の定見をもつ
・コンパクトな投下資本で
収益を挙げる。
つまり売掛、在庫、設備投資を
スリムにするのだ。
・負債・資本のバランスについて
定見をもつ。
自己資本比率を高くする。
高ければ高いほどよい
ということでもなく
適度に借金をして
その借金をテコにして
もっと儲けようということも必要だ。
要はベストの割合を考えることだ。
・調達資本にはコストが掛り、
それゆえ資本の運用には収益が必要だ。
つまり経営者は
投資をする場合、なんぼ儲かるねん
とシビアに計算しなければならない。
□ 資金繰り管理のしくみをつくる
・年間の資金予算
→日々の管理までの流れを整備する。
資金繰り表の作成と
その予実管理である。
□ 回収と支払のバランス
を取るように努力する
・回収サイトと支払サイトを
バランスさせる。
先払いはいかん
お金をもうてから払う!
・売掛金、在庫の健全性
を確保するために
回転日数で管理する
売掛金⇒回収期限
在庫⇒上限と発注サイクル
いずれも体脂肪率
一桁台を目指す。
□ 設備投資、投資の
基準を確立する
・設備⇒回収年限、収益率、
キャッシュフローから
基準をもちチェックする。
とにかく設備投資では
回収と儲けの試算は
ぜったいに不可欠だ。
清水の舞台から飛び降りるのに
下にマットが敷いてあるか
ぐらいは確認しないと。
□資金調達の方法をよく知る。
・金融機関の選定
とコミュニケーション
・資金調達の諸方法を知っておく。
昨今いろいろな銭の集め方がある。
インターネットで金を集める時代だ。
□ 資金蓄積の目標を持つこと
・自己資本比率と
純資金残高(資金-借入金)
ある会社は、社員の給料を
20年払い続けるキャッシュがあるという。
すごいことだ。
・資金の運用工夫
きょうび、ほとんど金利のつかない
銀行に後生大事に定期預金している
時代ではない。
UBSやクレディスイスなどの
投資銀行に知恵を借りて
せめて3%くらいでは回したい。
もっというと、不動産投資などでも
10%を超えるものもある。
研究しよう。
□ファイナンスの理論を知っておく
NPV、リスク、オプションなど
(これはむずかしい)
しかし株式公開や企業売却
M&Aなど日常茶飯事
自分の会社の値打ちくらい
年に一回は計算しておきたいものだ。
そのためには
このような考え方が必要だ。
さらに為替や相場リスクのある
ビジネスをしている会社では
オプションの保険を
掛けておく必要がある。
ちんぷんかんぷんでは
経営者は務まらない。
というわけで、
会計事務所のスタッフは
お客様の社員のだれよりも
会計と財務と数字に
強くなってもらいたい
とねがっているのである。
だから鍛える。
以上、
しっかりと学んでもらいたい。
また教えるのも
私の最高の学びである。
会計事務所と
経営コンサルティングの融合
御堂筋税理士法人&
組織デザイン研究所
小笠原 でした。