御堂筋税理士法人創業者ブログ

父親は、

息子が生まれるとまず、

その子について

できるかぎり

最大の希望を抱くように

すべきです。

こうして彼は

そもそも初めから

その子のことを

いっそう気にかける

ことになるでしょう。

というのも、

教授される事柄を

受け入れる能力は

ごくわずかの人間にのみ

与えられているのであって

大多数の人間は

頭の鈍さのために

労力と時間を無駄にするだけだ、

と不服を言うのは

間違っているからです。

むしろ反対に、

容易に考えをめぐらせることができ、

すばやく学ぶことができる人のほうが

数多くみいだされるでしょう。

まさにこれこそ

人間にとっての天性であります。

そして鳥は空を飛び、

馬は走り、獣は獰猛となるように

生まれついているのと同じように、

精神の活発さと鋭敏さとは

われわれに固有なものであります。

それゆえに、精神の起源は

天上にあると

信じられているのです。

つまり、

奇異で奇形の目立つ身体と同様に、

愚鈍で教えがいのない

人々が生まれてくるのも

人間の本性にかなっていないのですが、

こうした人々は

きわめてわずかです。

その証拠に、

子供たちのうちには

きわめて多くのことへの

希望が輝いています。

その希望が

年齢とともに消え去るとすれば、

明らかに素質ではなく

教育上の配慮が欠けていたのです。

「しかし才能には

人により優劣の差がある」

という人もいるでしょう。

私もそのことを認めます。

しかしそれは

達成度のちがいということです。

努力によって

なんの成果もあげなかったような人は

一人も見いだされないのです。

……

なによりもまず乳母に

誤った言葉を

使わせてはいけません。

……

子供はまず最初に乳母の声を聞き、

その言葉をまねして

口に出そうとするでしょう。

生来われわれは、

幼な心に受け入れたものに

きわめて固執するものです。

それは、

新しい容器にしみついて

臭いがいつまでも残り、

真っ白の毛糸が染められると

その色が抜けないのと同様です。

すなわち善きものは

簡単により悪しきものに変わります。

いつ悪徳を善に変えられるでしょうjか。

それゆえ子供は

話すことができないころであっても、

いずれ忘れてしまわねば

ならないような言葉に

なじんではならないのです。

(クインティリアヌス

 『弁論家の教育』 第1巻より)

つまり、

①期待する。

②始めがだいじ

③よき人につける。

ですね。

経営コンサルティングと会計事務所の融合

組織デザイン研究所&御堂筋税理士法人

税理士コンサルタント 小笠原 でした。


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