御堂筋税理士法人創業者ブログ

要約
1 マネジメント能力は、組織の成果に必須であり、それは習得できる
2 成果を挙げる能力には5つのテーマがある
3 それらは正しい課題に正しく取り組むための方策である

プロローグ
 皆さんに薦めるドラッカーの本に『経営者の条件』があります。これは成果を挙げるために必要な習慣力を書いたものです。成果をあげるための能力は習得できる。それは、時間管理、他者への貢献から自らの役割を定義する、人の強みを活かす、重要な仕事への集中、効果的意思決定という、5つの習慣的能力である。内容を要約するとこうなります。
 ドラッカーは、経営者・幹部をめぐる現実は、① 時間が自分の自由にならない(そのためには断固たる決意が必要である)、② 自分の貢献が他者に利用してもらわなければ成果に結びつかない、③ 会社にいると社外のことがわからない、ことだとしています。
 では、なにを気にかけ、どのようにしていったらよいのか?その処方箋が本作なのです。では、その5つの習慣力なるものの内容とポイントを見ていきましょう。

1 時間を管理せよ
 時間とはなにか?これは答えの出ない哲学的問題です。それはさておきドラッカーは、人や金は自由になるが、時間だけは限られた経営資源であり、それが成果を決めると述べています。その通りです。
 そして、物事の原因と成果の関係についていえば、少数の要素が成果の大半をもたらし、大半の要素はほとんど成果を生まない、その最たるものが時間と成果の関係であると述べています。
 成果を挙げるために最初に行なうべきことは、時間の管理であるとどラッカーは述べています。
 時間のマネジメントのしかたは、① 時間の記録…自分が何をしているかを明らかにする、② 時間の管理…自分の時間をスポイルする要求を退ける、③ まとまった時間を作る…思考し集中できる時間を作る、となります。
 私はたまたまボスの指導でずっと自分の時間を管理してきたので、これらの考え方がよくわかります。実際には、まず、自分の業務を、緊急度・重要度で4区分してリスト化します。そしてその区分にしたがい、毎月時間を集計します、さらに毎月あるべき時間の計画を立てPDCAを回します。こうして時間の使い方をブラッシュアップしていくのです。

2 他者への貢献から役割を定義する
 成果をあげるためには、組織への貢献に焦点を合わせることが必要です。なぜならそれがないと見当違いと空回りが起こるからです。
 まず自分の仕事を定義してください。「私は経理部長です」は短絡的な定義です。そうではなく、「私の仕事は、適確な業績の把握と報告、会社の財政状態をよりよくする、そして人を育てることです」となるのではないでしょうか?貢献とは、業績、価値観、人材育成の3領域でなされます。具体的には、① 年度の業績達成、② 中長期の戦略推進、③ 人材の育成、です。そして、それらは私が推奨している『目標管理シート』で管理されるのです。それらを通じて、コミュニケーション、チームワーク、自己開発、人材育成という4つの生産的な人間関係を充たされるのです。

3 人の強みを活かす
 マネジメントの課題である、一人々々の力を結集して、その総和を越える成果を出すためには、人の強みを活かす以外に方法はありません。その卑近な例がラグビーというスポーツではないでしょうか。
 そのためには、仕事の設定を広くし、そして高く求めます。その上で、部下の強みを見すえて仕事を割り振り、本人と上司がしっかりと評価をし、能力を伸ばすこと、人間的欠点を補強していくように関わっていくのです。
 人の強みを活かすのは、部下のみに関わりません。上司の強みを活かすように仕えること、そして何よりも自分を見つめ強みを活かし欠点を補強していくことが必要です。

4 最も重要なことから始める
 成果を挙げるための秘訣を一つだけ挙げるとするならば、それは「集中」であるとドラッカーは述べています。成果をあげる人は、最も重要なことから始め、一時に一つのことだけに集中します。そうでない人は、① 必要な時間を過小評価する、②急ごうとする、③同時にいくつかのことをしようとするというのです。耳の痛い話です。
 そのためには、やらないことを決める必要があります。なぜなら集中する=やらないことを決めるだからです。そしてそれは過去の問題をすてて、未来の機会を追求することです。その上で、仕事をリストアップして、優先順位をつけることです。その優先度とは、重要度と緊急度を考慮して決めるのです。

5 意思決定
 経営者の仕事は、究極はものを決めるということです。そのコツは、少数の重要な課題にフォーカスすることです。そのためには、意思決定のタイプを、① パターン化できるもの、② 専門家に任せられるもの、③ 真に重要なものに分けます。①はルールを作って部下に移譲します、②は外注します。
 さて、③の真に重要な課題とはどのようなものでしょうか?それは、① 金額的に莫大、② 決定が将来をしばる、③ わが社の価値観に関わる、④ 初めて遭遇する、ということです。
 そのためには、① 問題をしっかりと定義する、② 解決策の条件を明らかにする、③ 具体化する、④ 検証のしかたを決めておき検証を行う、という手順を踏みます。

まとめ
 いかがでしょうか?これらの習慣力が、会社のニーズと個人のニーズを統合していくための処方箋だというわけです。この本は、幾度もいく度も読み返し、その時々のご自身の課題を念頭に学んでいってほしいと思います。

                                            以上

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