御堂筋税理士法人創業者ブログ

私の仕事では、毎日が経営について考えさせられる。
お客様の経営に関わる、人材トレーニングに関わる、
自分の組織の経営に関わる、そして経営について読書する。
日々これ、訓練、学びである。

そんな中で、人について考えさせられることも多い。
そもそも経営などは、
技術的側面からか、人間的側面からかしか、
考えるアプローチはないではないだろうか。

技術面なら、理念、戦略、戦術、しくみ、マネジメントである。
トップの仕事、マーケティングと開発、調達と生産、経理と財務、組織と人事である。

そして人間面なら、人間としてのあり方、組織の開発、リーダーシップ、
コミュニケーション、人材の育成である。

人間とは不思議な存在である。
けものに、意識が生まれた存在である。
進化して、社会ができて、経済活動が生まれ、発達してきた。
単に生まれ、生き、繁殖し、死んでいくのではなくなった。

仕事が会社になり、その永続がテーマとなった。
そのカギが、人材の育成ではなかろうか。
つまり、個人としての存在の有限という限界を、
人材を育て、バトンを渡していくことで超克するわけである。

そう考えると、人材の育成ということを
経営者は、日ごろから強く意識しなければならない。

潜在的には、わかっているのかもしれないが、
常に意識しておくことが大切だ。
それは、家庭生活において、
子供の養育と教育が大切であるのと同じである。
そこのところを経営者は腑に落としておかなければならない。

そうであれば、
経営者は、我が子をどのように育てていくか理念と長期計画が必要だ。
私が口を酸っぱくして言いたいのはこの点である。

ところが、世の中小企業の経営者諸子のかなりが
私の見るところ、その点については、
少しばかり能天気ではないかと感じられる。
もっと、人材育成を、経営の中核的課題にすえて、
そのことに具体的に取り組むことが必要だ。

小企業の場合、社員といっても
せいぜい数十人から数百人である。
その一人ひとりが重要な手ごまである。
その一人ひとりの強みを活かし、潜在力を引き出し、また開発しなければならない。
さらに、長所を台無しにする弱みを克服しなければならない。

だから、その人の見極めが大事である。
それをするのは、社長の役割だ。
だから、社長は、社員と直接に接し、また幹部・上長の意見を聞きながら、
どのように彼を処遇し、育てていけばよいか、とくと考えなければならない。
そして、それぞれの個人に応じて、育てていかなければならない。

ところが、中小企業の人材育成のあり方を見ていると
そこのところにたましいが入っていないのではないか。

何らかの外部研修に出させて、事足れりとしている感を禁じ得ない。
そんなほったらかしで、意図する人材育成ができるだろうか。
もしそうだとすれば、考えが甘いといわざるを得ない。

私の考えるところ、人材育成の要諦は次の点だ。

1.経営者が人格を高める。
2.少しでも良い資質を持った人材を採用する。
3.人材の要件を定め、育成のしくみを作る。
4.幹部を教育する。
5.OJTとキャリア開発のサイクルを回し続ける。
6.OffJTの研修受講とフォローにより
  特定の知識・スキル・意識と態度と行動を身につけさせる。

究極的な成功の条件は1である。
ところがこれが簡単なのにむずかしい。
少なくとも、私個人にとってはである。
その原因は、他罰的な思考回路と態度の頑迷さにある。
そのために、修養があるわけなのだが・・・
ドラッカーも言っている、強みを活かせ!と
人材という、費用支出に対してもっとも
それを成果に活かす黄金律なのである。

最後は、泣きごとになった感があるが、
最近の、経営の業績と経営者と人材の育ち方を
あれこれ眺めて感じていることである。

コンサルティングに強い御堂筋税理士法人&経営エンジン研究所
大阪 小笠原 である。


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