本当に参考になった心に残る経営方針発表会でした。

昨日の日曜日、お客様の
株式会社宮田運輸さんの
経営方針発表会があった。

それが、なかなか琴線に触れるような
よく考えられた内容だったので
皆さんにご紹介するしだいです。

まず冒頭、照明が落とされ
東日本大震災の
被害のあった各地の
直後と現在の映像が
次々と流されていった。

キーワードは“絆”である。
それは宮田さんのモットーでもある。

次に、数年前、創立４５周年の折
制作された、同社の歩みのビデオが
再び、流された。

そこには、創業者
(現社長の祖父）の
創業のきっかけにはじまり、
さまざまなお客様との出会い
どのようにお客様に貢献し、
また、それからどのように
新たなお客様との
出会いがあったのか
が丁寧に描かれ、

見る者に大変よくわが社の歴史が
わかるようになっている。

それを拝見すると、
わが社の発展は、ひたすら
満足していただいたお客様が
新たなお客様をご紹介いただく
そうした絆のつながりに
よることがよくわかった。

それを支えたのは
情熱をもってお客様のために
知恵を出し、汗を書いた
経営者、先輩社員の皆さま方の
真摯な姿勢であった。

そのことが歴史の証人である
宮田八男会長（社長のお父様）、
宮田社長はじめ現経営陣の皆さんへの
インタビューと回顧によって
みごとに浮き彫りにされていた。

どなたが創ったビデオか存じないが
なかなかの編集技術である。

そのなかで、ひときわ印象的な
エピソードが紹介される。

それは、
阪神淡路大震災が起こった朝のことだ。

その日、大のお客様である
某大手食品メーカーのことが
気になった担当者が
お客様の事業所に急行し
なにをしたらよいかを尋ねた。

（ここらがすばらしい）

お客様は
「被災地に水をもって行ってあげたい」
との方針を示された。

わが社は、
ただちにタンクローリーに
お水を満載し、
被災地へ向かったのである。

その道中は想像を絶する状況で
ようやくに目的地の
スーパーマーケットの
駐車場についたという。

そこで、飲料水に困っている
被災者の皆さんに
お水を供給したのである。

そのことを述懐して
それを運んだ当の運転手だった
経理担当の常務は
「ものを運ぶこととは
　命を運ぶことなのだ」
としみじみ語られている。

すごい、気づきと
本質の洞察ではないか。

ここに「輸送とは、命をつなぐ」
というお役立ちの本質が
現われてくる。

みごとな筋書きと演出だ。
わたしは思わず舌をまいた。

宮田社長は、
創業者は、社員との絆を、
会長は、社員と家族も含めた絆を
そして、現社長は、
社員、家族から、さらに地域社会
にまで含めた絆に
スコープの拡大をお話された。
すばらしい見解であった。

居並ぶ参加者の皆さんは
現場の方々だ。
急速な発展途上の会社だから
入社年次の若い人が多い。

昔のこと、歴史、
お客様との物語、
苦難、がんばり、成果、
も知らないことも
多いのではないか。

しかし
私が若手社員だったら
これらの物語を聞いて
あらためて、

この仕事の意義、
わが社への思い、
仕事への決意を
新たにできるのでは
ないかと思った。

そして、そのあと
率直な前年度の業績反省と
本年度の目標と計画を

各責任者が率直に
語りかけ、宣言していった。

ふだん
私は役員会議や幹部会議などに
参画させてもらっているが

晴れの舞台の彼らは
堂々としていて
ほんとうに頼もしく感じた。

そしてまた、さらに
彼らのマネジメント力を
鍛えていくのが
わたしの使命だと感じた。

余談だが、

そのあとの食事会では

各地にちらばっている事業所の

方々が各テーブルに分かれて

自己紹介をしながら

大いに盛り上がったという。

ワイワイガヤガヤ

拍手があちこちでおこり

とてもよかったですとのこと

私は出席しなかったので

今朝、社長さんから

うれしいご報告を受けた。

全体で215名におよぶ

規模の社員の方々が

これを機会に

仕事でのネットワークができれば

すばらしいと思うのだ。

これは、私が会社に

アドバイスした

ファシリテーション法である。

効果があってよかったと思っている。

会計事務所の可能性を追求する
御堂筋税理士法人＆
組織デザイン研究所
税理士コンサルタント　小笠原でした。